演説の場でジンを殴ったレオリオが、一気に票を集める。会長選挙編は、そんな思いがけない展開で動いた選挙でした。『HUNTER×HUNTER』(冨樫義博、集英社『週刊少年ジャンプ』で連載中、既刊39巻)の会長選挙編(ネテロ会長の後を決める選挙と、アルカをめぐる話を描いた編)から、ハンター協会の幹部「十二支ん」と候補者11人を、ソーシャルスタイル(コミュニケーションの取り方で人を4タイプに分ける考え方)で分けました。いちばん多かったのは、感情を表に出すエクスプレッシブの4人です。この記事では、各キャラをそのタイプに分けた理由と、16タイプで考えるとどれに近いかを紹介します。
※この記事は、原作の会長選挙編の結末(32巻)までの内容に触れます。
4タイプの特徴はソーシャルスタイルとは?4タイプの特徴と付き合い方で詳しく説明しています。
11人のタイプ一覧

| キャラ | ソーシャルスタイル | 16タイプで考えると(筆者の推測) |
|---|---|---|
| ジン=フリークス | ドライバー | ENTP |
| チードル=ヨークシャー | ドライバー | ESTJ |
| テラデイン=ニュートラル | ドライバー | ESTJ |
| パリストン=ヒル | エクスプレッシブ | ENTP |
| カンザイ | エクスプレッシブ | ESTP |
| ピヨン | エクスプレッシブ | ISTP |
| クルック | エクスプレッシブ | ESFP |
| レオリオ=パラディナイト | エミアブル | ESFJ |
| ギンタ | エミアブル | ISFJ |
| ミザイストム=ナナ | アナリティカル | ISTJ |
| ボトバイ=ギガンテ | アナリティカル | INTJ |
タイプ分けは、作中の言動をもとにした筆者の考察で、公式の設定でも、作者の意図でもありません。タイプに優劣はなく、キャラの良し悪しを決めるものでもないので、推しが意外なタイプでも、ひとつの見方として楽しんでもらえたらうれしいです。「別のタイプでは?」というご意見も歓迎です。
16タイプは、作中の言動から筆者がファンとして推測したものです。本来は本人が質問に答え、結果を自分で確かめるものなので、キャラの性格を楽しむための目安として読んでください。MBTIはMyers & Briggs Foundationの登録商標です。4タイプはまわりから見える振る舞い、16タイプは内面の好みの推測なので、2つがずれて見えるキャラもいます。ネットの無料診断(16Personalitiesなど)は、正式なMBTIとは別のものです。詳しくは日本MBTI協会「MBTIとは」をご覧ください。
ドライバー:ジン=フリークス、チードル=ヨークシャー、テラデイン=ニュートラル
ジン=フリークス(ドライバー)
ゴンの父で、二ツ星の遺跡ハンター。十二支んでは「亥」です。選挙では会長になる気はなく、選挙を有利に進めるパリストンに対して、水面下で手を打っていきます。ジンの分類は迷いました。自由気ままで、人を食ったような言動は、エクスプレッシブにも見えます。けれど、選挙の場でのジンは、レオリオに殴られても取り乱さず、その一撃からレオリオの能力を自分のものにしてしまうほど落ち着いています。感情に流されず、自分で決めた筋書きで人を動かす。この振る舞いを決め手に、ドライバーに入れました。
記名投票のルールを入れたのも、自分が楽しむため。型にはまらず、面白いと思うことを追いかけて仕掛けていくところは、16タイプで考えるとENTPが近そうです。
チードル=ヨークシャー(ドライバー)
十二支んの「戌」で、三ツ星の難病ハンター。医師で法律学者でもあり、「十二支んの頭脳」と呼ばれます。話すときに「→」をはさんで要点をまとめる話し方も特徴です。チードルの分類は迷いました。筋道とルールを大事にするところは、アナリティカルにも見えます。けれど、選挙では会長派の先頭に立ち、パリストンの当選を止めるために、レオリオまで巻き込んで策を進めました。自分から前に出て周りを動かすので、ドライバーに入れました。
ルールと手順を大切にしながら、集団を引っぱっていくところは、ESTJが近そうです。
テラデイン=ニュートラル(ドライバー)
二ツ星のヘッドハンターで、「脱会長派」の中心人物です。人材教育のプロで、ネテロ会長のもとでのハンター試験を見直し、危険な人物をプロハンターにしないよう訴えます。選挙でも、自分たちの主張を掲げて支持を集め、パリストンに次ぐ票を得た時期もありました。考えをはっきり主張し、仲間を率いて動くので、ドライバーに入れました。
決まりを整え、組織を正しい形にしようとするところから、ESTJと見ました。
エクスプレッシブ:パリストン=ヒル、カンザイ、ピヨン、クルック
パリストン=ヒル(エクスプレッシブ)
十二支んの「子」で、ハンター協会の副会長です。いつもさわやかな笑顔を絶やさず、選挙では「弱者の痛みの解る会長」を掲げます。その一方で、選挙そのものを楽しむようにかき回し、ほかの十二支んを何度も振り回しました。パリストンの分類は迷いました。笑顔の奥の本心を見せないところは、感情を抑えるタイプにも見えます。けれど、まわりから見えるパリストンは、いつも明るくよく話し、大げさな言葉で場を自分のペースに巻きこみます。このいちばんよく見せる振る舞いを決め手に、エクスプレッシブに入れました。本心の読めなさも含めて、パリストンの魅力です。
駆け引きそのものを楽しみ、ルールのすき間を探していくところは、16タイプで考えるとENTPが近そうです。
カンザイ(エクスプレッシブ)
十二支んの「寅」で、トレジャーハンターです。まっすぐな青年で、血の気が多く、思ったことがすぐ口に出ます。難しい話になると、ほかのメンバーに説明を頼む場面もあります。裏表がなく、気持ちも意見もそのまま出すので、エクスプレッシブに入れました。
考えるより先に体と口が動き、その場の勢いで勝負するところから、ESTPに近いと考えます。
ピヨン(エクスプレッシブ)
十二支んの「卯」で、古文書ハンター。言語学者で、通訳の仕事もしています。いつもマイペースで、ノートパソコンやスマホをよくいじっています。ふだんは語尾をのばした口調ですが、怒ると口調が変わり、相手が誰でも遠慮なく毒のある言葉を口にします。思ったことをそのまま言葉にするので、エクスプレッシブに入れました。
人に合わせず、自分のペースで手元の作業を進めるところは、16タイプで考えるとISTPが近そうです。
クルック(エクスプレッシブ)
十二支んの「酉」で、プラントハンター。音楽家で、ダンサーでもあります。「○○!! ○○!! ○○!!」と3つの言葉を続けて叫ぶのが口ぐせです。気が短いぶん、気持ちがはっきり声に出るので、エクスプレッシブに入れました。
音楽やダンスを仕事にし、その場の気持ちを体と声で表すところから、ESFPと見ました。
エミアブル:レオリオ=パラディナイト、ギンタ
レオリオ=パラディナイト(エミアブル)
ゴンの仲間で、医者を目指しています。危ない状態のゴンを救うために動き、選挙の演説の場でジンを殴ったことで注目を集め、選挙で一気に票を伸ばしました。レオリオの分類は迷いました。口が悪く、感情を爆発させる姿は、エクスプレッシブにも見えます。けれど、レオリオが動くのは、いつも友達や困っている人を助ける場面です。人のために体を張る振る舞いを決め手に、エミアブルに入れました。
友達や困っている人のために、すぐ体が動くところは、16タイプで考えるとESFJが近そうです。
ギンタ(エミアブル)
十二支んの「未」で、密漁ハンター。ネテロ会長を特に慕っていて、十二支んが集まったときも、ずっと泣いていました。パリストンが会長に立候補する意思を見せたときには、誰よりも激しく怒ります。自分が前に出るより、慕う人への思いで動くので、エミアブルに入れました。
慕う人への思いを、ずっと大切にし続けるところは、ISFJに近いと考えます。
アナリティカル:ミザイストム=ナナ、ボトバイ=ギガンテ
ミザイストム=ナナ(アナリティカル)
十二支んの「丑」で、クライム(犯罪)ハンター。弁護士でもあります。寡黙で正義感が強く、「十二支んの良心」と呼ばれる常識人です。犯罪を追ってきた勘から、パリストンを危険な人物と見ています。口数が少なく、相手を見極めてから動くので、アナリティカルに入れました。
筋を通し、事実を積み重ねて判断するところは、16タイプで考えるとISTJが近そうです。
ボトバイ=ギガンテ(アナリティカル)
十二支んの「辰」で、三ツ星のテロリストハンター。検事で、軍事アナリストでもあります。十二支んの最古参で、選挙では「いちばん会長に近い」と見られていました。それでも自分から騒ぐことはなく、落ち着いて場を見ています。感情を抑え、考えてから口を開くので、アナリティカルに入れました。
情勢を広く見て、静かに先を読むところから、INTJと見ました。
考察:選挙を動かしたのは、主張の強さではなかった
11人を並べると、意見を主張する側(ドライバーとエクスプレッシブ)が7人、意見を聞く側(エミアブルとアナリティカル)が4人でした。会議のたびに言い合いになり、なかなか決着がつかなかったのも、主張の強い人がそろっていたからかもしれません。
選挙をかき回したのは、エクスプレッシブのパリストンです。それを止めようとしたのが、ドライバーのチードルとジン。主張する人どうしの駆け引きが、選挙編の面白さの中心にあります。
そんな中で、票を大きく動かしたのは、エミアブルのレオリオでした。会長の座をねらったのではなく、ゴンを助けたい一心で動いた姿が、多くのハンターの心をつかみました。駆け引きと理屈がぶつかり合う選挙で、人を動かしたのは、主張の強さではなく、誰かのために怒る姿だった。タイプで見ると、選挙編のそんな皮肉と温かさが見えてきます。
HUNTER×HUNTERのほかの編の記事
HUNTER×HUNTERは、編ごとに記事を分けてタイプを見ています。ほかの編の記事はこちらです。
・HUNTER×HUNTER キメラアント編のキャラの性格タイプ(メルエム・コムギ・ネテロら16人)
・HUNTER×HUNTER 王位継承戦のキャラの性格タイプ(クラピカ・ツェリードニヒら14人)
十二支んのうち、サッチョウ、ゲル、サイユウの3人は、この編での出番が少なく、振る舞いから分けられる場面が少ないため、今回は入れていません。この編のもうひとつの柱、キルアとアルカの話は、ゾルディック家の記事で見ています。
まとめ:主張する十二支んと、人のために動いたレオリオ
会長選挙編の11人は、エクスプレッシブが4人、ドライバーが3人、エミアブルとアナリティカルが2人ずつでした。11人のうち7人が、自分の意見をはっきり言うタイプです。
笑顔で場をかき回すパリストン、筋書きで動くジン、ルールで立ち向かうチードル。そこへ、ゴンのために怒ったレオリオが飛びこんだことで、選挙は大きく動きました。誰が強く主張したかより、誰が誰のために動いたか。選挙編は、そんな見方でも楽しめる編です。


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