弱小クラブを勝たせる監督、達海猛は、つかみどころのない言動で場をかき回す「エクスプレッシブ」でした。『GIANT KILLING』(ツジトモ、原案・取材協力:綱本将也、講談社『モーニング』連載)の主要キャラ12人を、ソーシャルスタイル(コミュニケーションの取り方で人を4タイプに分ける考え方)で分けた結果です。エクスプレッシブは4人でいちばん多く、達海に抜擢された椿は、人を受け止める「エミアブル」に入りました。この記事では、各キャラをそのタイプに分けた理由と、16タイプで考えるとどれに近いかを紹介します。
※この記事は、アニメ版(全26話)までの内容に触れます。
4タイプの特徴はソーシャルスタイルとは?4タイプの特徴と付き合い方で詳しく説明しています。
12人のタイプ一覧

| キャラ | ソーシャルスタイル | 16タイプで考えると(筆者の推測) |
|---|---|---|
| 村越茂幸 | ドライバー | ISTJ |
| 赤崎遼 | ドライバー | ENTJ |
| 達海猛 | エクスプレッシブ | ENTP |
| 夏木陽太郎 | エクスプレッシブ | ESFP |
| ジーノ | エクスプレッシブ | ENFP |
| 黒田一樹 | エクスプレッシブ | ESTP |
| 椿大介 | エミアブル | INFP |
| 後藤恒生 | エミアブル | ISFJ |
| 松原 | エミアブル | ESFJ |
| 杉江勇作 | アナリティカル | INTJ |
| 石神達雄 | アナリティカル | INTP |
| 緑川宏 | アナリティカル | ISTJ |
タイプ分けは、作中の言動をもとにした筆者の考察で、公式の設定でも、作者の意図でもありません。タイプに優劣はなく、キャラの良し悪しを決めるものでもないので、推しが意外なタイプでも、ひとつの見方として楽しんでもらえたらうれしいです。「別のタイプでは?」というご意見も歓迎です。
16タイプは、作中の言動から筆者がファンとして推測したものです。本来は本人が質問に答え、結果を自分で確かめるものなので、キャラの性格を楽しむための目安として読んでください。MBTIはMyers & Briggs Foundationの登録商標です。4タイプはまわりから見える振る舞い、16タイプは内面の好みの推測なので、2つがずれて見えるキャラもいます。ネットの無料診断(16Personalitiesなど)は、正式なMBTIとは別のものです。詳しくは日本MBTI協会「MBTIとは」をご覧ください。
ドライバー:村越茂幸、赤崎遼
村越茂幸(ドライバー)
ETU生え抜きのキャプテンで、「ミスターETU」と呼ばれるMFです。苦しい時期のチームを、ひとりで背負うように引っぱってきました。達海の就任後、一度はキャプテンを外されますが、それでもチームのために自分の役目を果たし続けます。口数は多くありませんが、言うべきことははっきり言い、プレーで示します。自分の責任で決めて動くので、ドライバーに入れました。
クラブへの責任を、こつこつと黙って果たし続けるところは、16タイプで考えるとISTJが近そうです。
赤崎遼(ドライバー)
若手のMFです。物おじせず、先輩にも思ったことをはっきり言うので、冷たく見られることもあります。そのぶん、自分の考えには筋が通っていて、上を目指す気持ちも強い選手です。感情より結果を重んじて言い切るので、ドライバーに入れました。
目標に向かってまっすぐ進み、言うべきことは言うところから、ENTJに近いと考えます。
エクスプレッシブ:達海猛、夏木陽太郎、ジーノ、黒田一樹
達海猛(エクスプレッシブ)
ETUの監督で、かつてはETUの主力で、日本代表のスター選手でした。監督に就任すると、選手一人ひとりと面談し、サテライトにいた椿をスタメンに抜擢します。達海の分類は迷いました。相手の弱点を徹底的に突く戦術は、アナリティカルらしい分析の力です。けれど、ふだんの達海は、寝坊や遅刻も多いいい加減な態度で、ヘッドコーチの松原たちをからかい、思いついたことをそのまま口にします。つかみどころのない言動で周りを振り回し、場の空気を自分のペースに変えていく。その見える振る舞いを決め手に、エクスプレッシブに入れました。
常識を疑い、相手の意表を突く作戦を楽しむところは、16タイプで考えるとENTPが近そうです。
夏木陽太郎(エクスプレッシブ)
ETUのエースFWです。ラテンのような明るさを持つムードメーカーで、いつも大きな声でチームをにぎやかにします。気持ちがそのまま顔と声に出るので、エクスプレッシブに入れました。
その場を楽しみ、周りを明るくするところは、ESFPらしいところです。
ジーノ(エクスプレッシブ)
本名はルイジ吉田で、イタリアにルーツを持つMFです。チームの司令塔で、華麗なプレーを見せるファンタジスタです。自分の美学を大切にし、気まぐれなところも隠しません。好きなようにふるまって周りの注目を集めるので、エクスプレッシブに入れました。
自分のスタイルを大切にし、ひらめきでプレーするところから、16タイプならENFPと見ました。
黒田一樹(エクスプレッシブ)
スキンヘッドのDFで、小柄ですが闘志は人一倍です。声が大きく、やる気も悔しさも隠さず表に出し、闘志を前面に押し出してプレーします。気持ちをまっすぐぶつけるので、エクスプレッシブに入れました。
熱くなったら体ごとぶつかっていく勢いから、ESTPに近いと考えます。
エミアブル:椿大介、後藤恒生、松原
椿大介(エミアブル)
足の速い若手MFで、サテライトにいたところを達海にスタメンへ抜擢されます。心やさしい性格ですが、プレッシャーに弱く、自信を持てずにいます。緊張や不安は、表情やしぐさにすぐ出てしまいます。人の期待や言葉を素直に受け止め、それに応えようともがきながら成長していきます。自分を主張するより、周りに応えようとする振る舞いから、エミアブルに入れました。
自信はなくても、心の中に大きな可能性を持っているところは、16タイプで考えるとINFPが近そうです。
後藤恒生(エミアブル)
ETUのGMで、達海の元チームメイトです。有里と一緒にイギリスまで行って達海を連れ戻し、監督に迎えました。その後も達海を全面的に信頼して支えています。前に出て指示するより、達海やクラブの人たちの間に立って調整する役回りなので、エミアブルに入れました。
クラブと仲間のために、裏方として誠実に支えるところは、ISFJらしいところです。
松原(エミアブル)
ETUのヘッドコーチです。型破りな達海に振り回されながらも、自分の考えを押しつけるより、達海のやり方に合わせ、選手と監督の間に入って場を和ませます。人に合わせて支える振る舞いから、エミアブルに入れました。
現場の空気を気にかけ、周りがうまく回るように動くところから、ESFJに近いと考えます。
アナリティカル:杉江勇作、石神達雄、緑川宏
杉江勇作(アナリティカル)
長身のDFで、守備の中心です。落ち着いていて、相手を冷静に分析しながら守ります。感情を大きく表に出さず、考えてから動くので、アナリティカルに入れました。
相手の動きを先読みして備えるところは、16タイプで考えるとINTJが近そうです。
石神達雄(アナリティカル)
ベテランのDFです。マイペースで、のんびりした態度に見えますが、試合の流れを読む観察眼に優れています。自分から強く主張するより、よく見て、必要なときに動くので、アナリティカルに入れました。
一歩引いた場所から試合を読み解くところから、16タイプならINTPと見ました。
緑川宏(アナリティカル)
チーム最年長のGKです。冷静沈着で、どんな場面でも取り乱しません。言葉よりも落ち着いた態度で後ろからチームを支える、精神的な柱です。感情を抑え、自分のペースを崩さないので、アナリティカルに入れました。
経験に裏打ちされた安定感で守り続けるところは、村越と同じISTJに近いと考えます。
考察:エクスプレッシブ同士にも、上下関係はできるのか
ETUには、ジーノと夏木という2人のエクスプレッシブがいます。ジーノはパスで攻撃を組み立てる司令塔で、夏木はそのパスを受けてゴールを決めるストライカーです。どちらも目立つことが好きで、気持ちを表に出すタイプ。それなのに、2人の間には、なんとなく上下があるように見えます。
たとえば、アニメ第23話の大阪ガンナーズ戦。ジーノからのパスを、夏木がものにできなかった場面です。ジーノは冷ややかな目で夏木を見ていて、夏木のほうは青ざめています。「このあと、もうパスが来ないかもしれない」。そんな怖さが、夏木の顔に出ているように見えます。
エクスプレッシブは、人の注目を集め、自分が輝く場面を求めるタイプです。ストライカーの夏木にとって、いちばん輝けるのはゴールの瞬間で、そのきっかけになるボールを握っているのはジーノです。目立ちたい人どうしだと、相手が輝く場面を「配れる」側が、自然と上に立ちやすい。ジーノの冷ややかな目は、その立場の余裕から来ているように見えます。
もうひとつは、気持ちの出し方の違いです。夏木は、周りの出来事に反応して気持ちを出し、ジーノは、自分のペースで気持ちを出します。外されても動じない人と、外したらすぐ顔に出る人。同じタイプでも、場の主導権は、動じないほうに寄っていきます。16タイプで見ると、ひらめきで動くENFPのジーノと、その場を楽しむESFPの夏木という違いもありそうです。
ただ、この上下は、片方だけで成り立つものではありません。どんなにいいパスも、決める人がいなければ点になりません。ジーノのパスが生きるのは、ゴール前に夏木がいるからです。すぐ顔と声に出る夏木の熱さは、チームを明るくする強みでもあります。
ここに書いたのは、ふだんの振る舞いから見た、ひとつの読み方です。夏木が劣っているという話ではありません。2人とも、ETUに欠かせない選手です。
そして、その2人よりさらに涼しい顔で場を動かしているのが、同じエクスプレッシブの監督、達海です。
まとめ:かき回す監督と、受け止めて伸びる選手
12人のうち4人がエクスプレッシブでした。監督の達海も、そのひとりです。いい加減に見える言動で周りを振り回しながら、じつは誰よりも相手を見ている。その意外さが、達海という人物の面白さだと思います。
そして、その達海に抜擢されたのが、エミアブルの椿でした。気弱で、人の期待をまっすぐ受け止めてしまう選手です。ふつうなら弱点に見えるその素直さは、言われたことを吸収して伸びる力でもあります。かき回す監督と、受け止めて伸びる選手。この組み合わせが、弱いチームが強いチームを倒す「ジャイアントキリング」の物語を動かしているように見えます。


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