ジャイアン、ミンチン院長、ロッテンマイヤーさん。主人公に意地悪をするキャラは、物語を動かす大事な役です。アニメの意地悪なキャラ16人を、ソーシャルスタイル(コミュニケーションの取り方で人を4タイプに分ける考え方)で分けると、4タイプすべてに散らばりました。多かったのはドライバーとエミアブルです。
同じ「意地悪」でも、そう見える理由はタイプごとに違います。作中の場面から見える長所と、どのタイプと相性がいいかを紹介します。自分や身近な人のタイプに当てはめると、付き合い方のヒントにもなります。
ソーシャルスタイルの4タイプ
ソーシャルスタイルは、「自己主張が強いか控えめか」と「感情を表に出すか出さないか」の2軸で人を分けます。詳しくはソーシャルスタイルとは?で解説しています。
- ドライバー:主張が強く、感情は出さない。結論から話し、結果とスピードを重んじる。
- エクスプレッシブ:主張が強く、感情も出す。注目と勢いを重んじる。
- エミアブル:主張は控えめで、感情は出す。周りとの関係を重んじる。
- アナリティカル:主張は控えめで、感情は出さない。正確さと筋道を重んじる。
隣り合うタイプ(軸を一つ共有する組み合わせ)は合わせやすく、対角にあるタイプ(ドライバーとエミアブル、エクスプレッシブとアナリティカル)とはすれ違いやすい、とされています。この記事の「相性」も、この考え方で書いています。

「16タイプで考えると」について
各キャラには「16タイプで考えると」の欄を付けています。これは作品を見た筆者によるファンとしての推測で、公式の設定でも正式な診断でもありません。
MBTIはMyers & Briggs Foundationの登録商標です。日本MBTI協会は、本人が自分に最も合うタイプを見つけていく過程を重んじており、認定ユーザーを介さない診断はMBTIとは別物だとしています(日本MBTI協会「MBTIとは」)。
ドライバーの意地悪なキャラ(5人)
ドライバーが意地悪に見えるのは、目的のために人の気持ちを後回しにするときです。裏を返せば、決断が速く、組織や場を仕切る力があるということです。
| キャラ(作品) | 物語での役割 | 見方を変えると | 16タイプで考えると |
|---|---|---|---|
| ミンチン院長(小公女セーラ) | ミンチン女子学院の院長。セーラの父の破産後、彼女への扱いを一変させる | 学院を経営していく実務力 | ESTJ |
| ラビニア(小公女セーラ) | 取り巻きと一緒にセーラと張り合う、同級生のリーダー格 | 負けず嫌いで、周りを引っ張る力 | ESTJ |
| アーロン(ONE PIECE) | ナミの故郷を支配する魚人海賊団の船長 | 同胞への強い仲間意識 | ESTP |
| フリーザ(ドラゴンボールZ) | 宇宙を支配する帝王として悟空たちの前に立ちはだかる | 大組織を率いる統率力 | ENTJ |
| アンゼルモ(ロミオの青い空) | 煙突掃除夫として働くロミオに嫌がらせをする、親方の家の息子 | ― | ESTP |
代表キャラの場面:ミンチン院長
ミンチン院長は、支援が見込めるうちはセーラを特別扱いし、父の破産を知ると使用人として屋根裏部屋へ移します。学院の経営を最優先に、迷わず判断を切り替える姿は、結果を重んじるドライバーの特徴が最も強く出た場面です。終盤、セーラが元の立場を取り戻したと知って泣き崩れる場面では、強さの裏にある弱さも描かれます。(出典:テレビアニメ『小公女セーラ』1985年、第11話、第44〜46話)
相性:同じく感情を出さないアナリティカルとは、筋道を立てて話せば噛み合います。対角のエミアブルとは、「結果を急ぐ側」と「気持ちを飲み込む側」になりやすい組み合わせです。ドライバーと付き合うときは、要点と結論を先に伝えるのがコツです。
エクスプレッシブの意地悪なキャラ(3人)
エクスプレッシブが意地悪に見えるのは、思ったことがすぐ口や行動に出て、勢いで相手を振り回すときです。その分、いざというときには真っ先に動く行動力があります。
| キャラ(作品) | 物語での役割 | 見方を変えると | 16タイプで考えると |
|---|---|---|---|
| ジャイアン(剛田武)(ドラえもん) | のび太にちょっかいを出すガキ大将 | 仲間や妹を守る面倒見のよさ | ESFP |
| 柏木さえ(原作では紗絵)(ピーチガール) | 親友のふりをして、主人公ももの恋を邪魔する | 周りの注目を集める力 | ESFP |
| 間桐慎二(Fate/stay night) | 魔術師の家に生まれながら魔術の才能に恵まれず、士郎たちと対立する | ― | ESTP |
間桐慎二は、作中で意地悪の範囲を超えて人を深く傷つける行為をします。この記事はその行為を肯定するものではなく、性格タイプの分類と物語での役割だけを紹介しています。
代表キャラの場面:ジャイアン
普段はのび太に乱暴なガキ大将ですが、大長編(映画)では体格を生かして仲間を守る役に回ります。気持ちがすぐ行動に出るエクスプレッシブらしさが、場面によって乱暴さにも頼もしさにもなるキャラです。(出典:『ドラえもん』大長編シリーズ)
相性:同じく感情を出すエミアブルとは打ち解けやすい組み合わせです。対角のアナリティカルとは、勢いと根拠のどちらを先にするかでぶつかりやすいです。エクスプレッシブには、まず気持ちやアイデアを受け止めてから話を進めるとうまくいきます。
エミアブルの意地悪なキャラ(5人)
エミアブルは本来、周りとの関係を大事にするタイプです。意地悪に見えるのは、特定の人や居場所への想いが強すぎて、それを守ろうとしたときです。4タイプの中で一番分類に迷ったタイプでもあります。
| キャラ(作品) | 物語での役割 | 見方を変えると | 16タイプで考えると |
|---|---|---|---|
| ロッテンマイヤーさん(アルプスの少女ハイジ) | ゼーゼマン家の執事として、ハイジを厳しくしつける | クララを守ろうとする責任感 | ISFJ |
| 胡桃沢梅(君に届け) | 爽子の恋のライバルとして立ちはだかる | 一途な想いと、自分の気持ちに向き合う素直さ | ISFJ |
| 音羽京子(エースをねらえ!) | テニス部の先輩で、ひろみをライバル視する | テニスに向き合う熱意 | ISFP |
| ゾフィス(金色のガッシュ!!) | 千年前の魔物を復活させて配下にする黒幕 | 相手の心の動きを読む観察力 | INFJ |
| 檜山大介(ありふれた職業で世界最強) | 主人公ハジメを敵視し、異世界で彼を窮地に追い込むクラスメイト | ― | ISFP |
ゾフィスは黒幕ですが、自分が前に出て主張するより、相手の心に働きかけて人を動かす点を重く見て、エミアブルに分けています。
檜山大介は、作中で意地悪の範囲を超えて人を深く傷つける行為をします。この記事はその行為を肯定するものではなく、性格タイプの分類と物語での役割だけを紹介しています。
代表キャラの場面:ロッテンマイヤーさん
ロッテンマイヤーさんは、体の弱いクララを何より優先し、山育ちのハイジに礼儀作法を厳しく教え込みます。山の話を禁じたことは、結果としてハイジを追い詰めました。それでも、クララが歩けるようになってからは態度を和らげ、リハビリに付き添って励まします。クララを守りたい気持ちが強すぎて厳しさとして出た、と読むと、エミアブルに分けた理由が見えてきます。(出典:テレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』1974年、フランクフルト編(第19〜33話)と後半)
相性:同じく感情を出すエクスプレッシブとは打ち解けやすく、同じく主張が控えめなアナリティカルとも穏やかに付き合えます。対角のドライバーから一方的に指示されると、気持ちをため込みやすいです。エミアブルと付き合うときは、先に信頼関係を作り、本音を言いやすい場を用意するのがコツです。
アナリティカルの意地悪なキャラ(3人)
アナリティカルが意地悪に見えるのは、感情を出さずに、冷静な一言や計画で相手を追い込むときです。その分、状況を冷静に見て、筋道を立てて動ける強さがあります。
| キャラ(作品) | 物語での役割 | 見方を変えると | 16タイプで考えると |
|---|---|---|---|
| 永沢君(ちびまる子ちゃん) | 皮肉な一言でクラスをヒヤリとさせる同級生 | 物事を冷めた目で見る観察眼 | ISTJ |
| 三条桜子(花より男子) | つくしを陥れる策を練る、英徳学園の生徒 | 目的に向けて事前に策を練る計画力 | INTJ |
| ローズマリー(明日のナージャ) | ナージャと同じ孤児院で育ち、ナージャの名を騙る | 目標に向かって動き続ける強い上昇志向 | INTJ |
代表キャラの場面:永沢君
永沢君の家が火事になった翌日、クラスで「永沢君をはげます会」が開かれます。的外れな励ましが続く中で、永沢君は「みんなはいいよな、火事にならなかったんだから」と漏らします。感情を表に出さず、状況を冷めた言葉にするアナリティカルの特徴が、皮肉として出た場面です。その皮肉の奥に、傷ついた気持ちが見える場面でもあります。(出典:テレビアニメ『ちびまる子ちゃん』第116話「永沢君の家、火事になる」)
相性:同じく感情を出さないドライバーとは、理屈で話が通じる組み合わせです。対角のエクスプレッシブの勢いには、置いていかれやすいです。アナリティカルと付き合うときは、根拠をそろえて、考える時間を渡すのがコツです。
まとめ:意地悪に見える理由はタイプごとに違う
16人を分けると、ドライバー5人、エミアブル5人、エクスプレッシブ3人、アナリティカル3人でした。意地悪に見える理由は、ドライバーなら「結果を優先すること」、エクスプレッシブなら「気持ちがすぐ行動に出ること」、エミアブルなら「大切な人を守りたい気持ち」、アナリティカルなら「冷静さ」と、それぞれ違います。
どのタイプにも、見方を変えれば長所になる特徴があります。気になるキャラがいたら、本編を見返して「このキャラは何を守りたかったのか」を考えてみると、新しい見方ができるはずです。


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