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【心理学検定】受験者が知っておきたい神経系の話

コラム

心理学検定の「神経・生理」分野をスムーズに理解できないポンコツな私が、知りたい基本的なことをまとめました。

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神経系の構造

そもそも「神経」ってどんな意味?

日本語で「神経」という言葉の由来は、中国の伝統医学と古代の哲学的思考に関連しています。「神」は「精神」や「神秘的な力」、「気」や「生命力」を意味し、「経」は「経路」や「網目」を指します。つまり、「神経」という言葉は、体内を流れる重要なエネルギーや情報の経路という意味合いを持つと考えられています。

「神経」は体の各部をつなぐ神秘的な力やエネルギーの流れを指し示すことから、生理学的な機能とともに、身体と精神の相互作用を示唆する言葉として用いられるようになりました。

神経系ってなにさ?

神経系(nervous system)は、生物の体内で情報を伝達する系統です。脳、脊髄、神経といった構成要素で構成され、体全体に広がる神経細胞(ニューロン)を通じて情報を伝えることで、様々な身体機能を調節し、環境への適応を可能にします。

他にもいくつかの主要な体系(システム)があり、それぞれが特定の機能を持っています。ここでは、神経系と他の主要な体系を簡単に説明します:

1. 循環系(Circulatory System)

心臓、血管、血液から構成され、体全体に酸素、栄養素、ホルモンを運び、老廃物を排出する役割を果たします。

2. 呼吸系(Respiratory System)

肺と気道から構成され、体内に酸素を取り入れ二酸化炭素を排出する役割を持ちます。

3. 消化系(Digestive System)

口腔、食道、胃、小腸、大腸などから構成され、食物の摂取、消化、栄養の吸収、不要な物質の排出を行います。

4. 泌尿生殖系(Urinary and Reproductive Systems)

泌尿系は腎臓、尿管、膀胱、尿道から構成され、体内の液体バランスを調整し、不要な物質を尿として排出します。生殖系は、生物の繁殖に関わる器官で構成されます。

5. 免疫系(Immune System)

リンパ節、脾臓、白血球などから成り、体を病原体や異物から守る防御システムです。

6. 内分泌系(Endocrine System)

腺(せん)という器官から構成されており、ホルモンを分泌して体のさまざまな機能を調節します。

これらの体系は、それぞれが独自の機能を持ちつつも、相互に連携して体の正常な機能を維持しています。神経系はこれらの体系に指令を送る役割も持っており、特に自律神経系を通じて内分泌系や循環系など他の体系と密接に関わっています。

神経系の分類

神経系の構成要素をシンプルに整理してみましょう。基本的に神経系は大きく分けて2つの部分から成り立っています:中枢神経系(CNS)と末梢神経系(PNS)です。それぞれの下にさらに部分が分かれていますが、ここでは基本的な概要を抑えましょう。

1. 中枢神経系(CNS)

    • 体の様々な機能をコントロールする指令センターです。
  • 脊髄
    • 脳からの命令を体中に伝える主な通信路です。脳の尻尾のイメージです。

2. 末梢神経系(PNS)

運動神経や感覚神経など、「〇〇神経」と名付けられる神経は、基本的に末梢神経系(Peripheral Nervous System, PNS)に属しています。末梢神経系は中枢神経系(脳と脊髄)と体の他の部分との間で情報を伝達する役割を担っており、以下のように分類されます。

  • 体性神経系
    • 主に体の動きと外部からの感覚を制御します。
      • 運動神経: 筋肉へ指令を送り、意識的な動きをコントロールします。
      • 感覚神経: 外部からの感覚情報を脳や脊髄へと伝えます。
  • 自律神経系
    • 体の内部環境を自動的に調節します。さらに以下の二つに分類されます:
      • 交感神経系: 「戦うか逃げるか」の反応を促し、体を活性化させます。
      • 副交感神経系: 「休息と消化」の状態を促し、体をリラックスさせます。

自律神経系にはこれらの神経のほかにも、複数の神経線維と神経節が含まれており、体の自律的な機能、例えば心拍、消化、発汗などを調節します。

体性神経系と自律神経系を合わせて、末梢神経系は体の様々な部位への指令伝達と情報収集の役割を担っています。それぞれが特定の機能を持っており、体の適切な動作と調整を保つために重要な役割を果たします。

このように、神経系はいくつかの異なる部分に分けることができ、それぞれが特定の機能を持っています。中枢神経系が体の総指令を出し、末梢神経系がそれを体の各部に伝える役割を持っています。自律神経系は体の無意識の活動をコントロールし、生命維持に必要な内部の環境を整える役割を果たしています。

神経は何でできているの?

神経は主に以下のような構成要素から成り立っています。

1. 神経細胞(ニューロン)

神経細胞は神経系の基本的な構造および機能単位で、電気信号を伝達する役割を持ちます。ニューロンは次の主要な部分から構成されています:

  • 細胞体(ソーマ): 細胞の核を含み、細胞の基本的な活動を支配します。
  • 樹状突起: 細胞体から伸びる多数の突起で、他のニューロンからの信号を受け取ります。
  • 軸索(アクソン): 通常、一つの細長い突起で、細胞体から信号を他のニューロンや筋肉、腺などに送り出します。

2. 神経膠細胞(グリア細胞)

神経膠細胞はニューロンを支援し、保護する役割を持ちます。神経系で数の多い細胞群で、次のような機能を持ちます:

  • 栄養供給: ニューロンへの栄養の供給と廃棄物の処理。
  • 構造的サポート: 神経組織を物理的に支え、構造を維持します。
  • 絶縁: マイエリン鞘と呼ばれる脂肪質の層で軸索を包み、信号の伝達速度と効率を高めます。

3. 血管

神経組織には豊富な血管があり、酸素と栄養素を供給し、代謝産物を除去する役割を果たします。これにより、神経細胞の高い代謝活動が支えられます。

4. 結合組織

神経束や神経を覆うさまざまな膜(髄膜など)には結合組織が含まれており、保護や構造的なサポートを提供します。

これらの構成要素が連携して、神経は情報を効率的に伝達し、神経系全体の機能を維持します。神経は複雑なネットワークを形成しており、体のさまざまな部位と中枢神経系をつなぎ、統合的な反応と調整を可能にしています。

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