国が認めた“こころ”の専門家のこと
簡単な説明
「公認心理師って、病院でも学校でも会社でも活躍する“こころのプロフェッショナル国家資格”!人の話を聞く、心を支える、そしてデータも取れる…つまり、メンタルの味方ヒーローって感じ!」です。
由来
- 日本では長らく、心理職には国家資格が存在しませんでした。
- しかし医療・教育・福祉・司法・産業などでの心理支援の需要が高まり、2015年に「公認心理師法」が成立、2017年に第1回試験が実施されました。
- 日本で初めての心理職の国家資格です。
具体的な説明
公認心理師とは、こころの問題を抱える人を、科学的知見に基づいて支援できる専門家であり、厚生労働省と文部科学省が所管する国家資格です。
公認心理師の定義(法第2条より要約):
- 心理学に関する知識と技術をもって、心理的アセスメント、相談、援助、助言、教育、その他の支援を行う専門職。
- 活動分野は5領域:
- 保健医療
- 福祉
- 教育
- 司法・矯正
- 産業・労働
資格取得のルート(原則):
- 所定のカリキュラム(大学+大学院 or 実務経験)を修了
- 国家試験に合格
- 登録し、資格を取得
実際の仕事例と役割
分野 | 活動内容の例 |
---|---|
医療 | 病院でのカウンセリング、うつ病の心理教育 |
教育 | 学校で不登校や発達障害の子への対応 |
福祉 | 高齢者施設での認知機能評価や家族支援 |
司法 | 少年院での心理面接、被害者支援 |
産業 | 企業内でのストレスチェックやメンタルヘルス対策 |
例文
彼は大学院を出て公認心理師になり、学校で子どもたちの心のケアをしている。
疑問
Q: 公認心理師と臨床心理士はどう違うの?
A: 公認心理師は国家資格、臨床心理士は民間資格です。内容は重なりますが、公認心理師のほうが法律的な裏づけを持ち、医療機関や教育現場での業務連携が制度化されています。
Q: 公認心理師になるには何年くらいかかりますか?
A: 大学(4年)+大学院(2年)が一般的なルートです。合計6年が標準です。大学卒業後、実務経験を積むルートもありますが時間は長くなります。
Q: 国家試験ってどれくらい難しい?
A: 合格率はおよそ60〜70%で推移しています。
試験範囲は広く、心理学全般+法律や制度も出題されるため、体系的な学習が必要です。
Q: 資格を取ったらどこで働けますか?
A: 病院、学校、福祉施設、司法機関、企業など幅広い分野で働けます。最近はスクールカウンセラーや産業カウンセラーとしての求人が増えています。
Q: 更新制度や義務研修はありますか?
A: 現在、公認心理師は登録制であり更新制ではありません(2025年時点)。ただし、倫理研修や生涯学習の推奨があり、職能団体が主催する研修に参加する人が多いです。
理解度を確認する問題
公認心理師の説明として正しいものはどれか?
A. 教育心理学のみを専門とする民間資格
B. 日本で唯一の心理系国家資格
C. 病院で働く精神科医のこと
D. 心理学の大学教授の称号
正解: B
関連キーワード
- 国家資格
- 臨床心理士
- 心理的支援
- 活動5領域(医療・福祉・教育・司法・産業)
- 公認心理師法
関連論文
公認心理師制度の導入と今後の課題
この文献では、公認心理師制度の創設経緯と、制度化により求められる心理職の専門性・倫理性について詳述されています。
主なポイント:
- 専門職連携の推進(医師・教員・福祉職などとの協働)
- 臨床心理士との補完関係
- 今後の課題として「研修制度の整備」や「法改正への備え」
公認心理師の多様な活躍につながる人材育成の在り方に資する調査
公認心理師制度施行後の活動実態を把握し、今後の人材育成の方向性を検討するための調査。
主な結果: 2022年12月時点で69,229人が登録。公認心理師は保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働など多様な分野で活動しており、半数近くが複数の領域で業務に従事している。
解釈: 公認心理師は多様な分野で活躍しており、今後の人材育成には現場に即した実習や講習会の充実が求められる。
公認心理師養成教育モデル・コア・カリキュラム
公認心理師の養成教育におけるモデル・コア・カリキュラムの科目概要と到達目標を示した文書。
主な結果: 心理学の基礎知識、心理支援の実践、倫理的配慮など、24の到達目標が設定されている。
解釈: 公認心理師の養成には、科学的知識と実践的技能の両方をバランスよく習得することが求められる。
覚え方
「公認心理師=心の国家資格ドクター!」
→ 心のレントゲンもカウンセリングも、学校でも職場でもOKな「オールラウンドプレイヤー」と覚えると◎!
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