「天才ですから」と言い切る桜木花道は、気持ちを表に出す「エクスプレッシブ」でした。そして、湘北のスタメン5人は、全員が自分の意見を主張するタイプです。『SLAM DUNK』(井上雄彦、集英社『週刊少年ジャンプ』で1990〜1996年に連載、全31巻で完結)のキャラ29人を、ソーシャルスタイル(コミュニケーションの取り方で人を4タイプに分ける考え方)で分けた結果です。この記事では、主要な16人について、そのタイプに分けた理由と、16タイプで考えるとどれに近いかを紹介します。そのあと、湘北・陵南・海南・翔陽・山王の高校ごとに、チームのタイプの組み合わせを考えます。
※この記事は、原作のインターハイ山王工業戦(試合の結末は書きません)までの内容に触れます。
4タイプの特徴はソーシャルスタイルとは?4タイプの特徴と付き合い方で詳しく説明しています。
- 29人のタイプ一覧
- ドライバー:流川楓(湘北)、赤木剛憲(湘北)、三井寿(湘北)、牧紳一(海南)、河田雅史(山王)
- エクスプレッシブ:桜木花道(湘北)、宮城リョータ(湘北)、仙道彰(陵南)、藤真健司(翔陽)、沢北栄治(山王)
- エミアブル:彩子(湘北)、赤木晴子(湘北)、相田彦一(陵南)
- アナリティカル:木暮公延(湘北)、花形透(翔陽)、深津一成(山王)
- 高校ごとのタイプを見比べる
- 高校ごとの考察:湘北は、主張する5人のチーム
- 高校ごとの考察:陵南は、自由なエースと、それを支える人たち
- 高校ごとの考察:海南は、決める人がそろった王者
- 高校ごとの考察:翔陽は、選手兼監督を支える考える人たち
- 高校ごとの考察:山王は、冷静なキャプテンが率いる最強のチーム
- まとめ:タイプの組み合わせが、チームの色をつくる
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29人のタイプ一覧

図と本文では主要な16人を紹介し、残りの13人は表だけに載せています。表の名前のあとのかっこは、所属する高校です。
| キャラ | ソーシャルスタイル | 16タイプで考えると(筆者の推測) |
|---|---|---|
| 流川楓(湘北) | ドライバー | ISTP |
| 赤木剛憲(湘北) | ドライバー | ESTJ |
| 三井寿(湘北) | ドライバー | ESTP |
| 牧紳一(海南) | ドライバー | ESTJ |
| 河田雅史(山王) | ドライバー | ISTP |
| 桜木花道(湘北) | エクスプレッシブ | ESTP |
| 宮城リョータ(湘北) | エクスプレッシブ | ESFP |
| 仙道彰(陵南) | エクスプレッシブ | ENTP |
| 藤真健司(翔陽) | エクスプレッシブ | ENFJ |
| 沢北栄治(山王) | エクスプレッシブ | ENFP |
| 彩子(湘北) | エミアブル | ESFJ |
| 赤木晴子(湘北) | エミアブル | ESFJ |
| 相田彦一(陵南) | エミアブル | ESFJ |
| 木暮公延(湘北) | アナリティカル | ISFJ |
| 花形透(翔陽) | アナリティカル | ISTJ |
| 深津一成(山王) | アナリティカル | ISTJ |
| 安西光義(湘北・監督) | ドライバー | INFJ |
| 魚住純(陵南) | ドライバー | ESTJ |
| 福田吉兆(陵南) | ドライバー | ISTP |
| 池上亮二(陵南) | ドライバー | ISTJ |
| 神宗一郎(海南) | ドライバー | ISTJ |
| 高砂一馬(海南) | ドライバー | ISTJ |
| 堂本五郎(山王・監督) | ドライバー | ESTJ |
| 越野宏明(陵南) | エクスプレッシブ | ESTP |
| 清田信長(海南) | エクスプレッシブ | ESTP |
| 田岡茂一(陵南・監督) | エクスプレッシブ | ESTJ |
| 高頭力(海南・監督) | エクスプレッシブ | ESTJ |
| 長谷川一志(翔陽) | アナリティカル | ISTJ |
| 河田美紀男(山王) | アナリティカル | ISFJ |
タイプ分けは、作中の言動をもとにした筆者の考察で、公式の設定でも、作者の意図でもありません。タイプに優劣はなく、キャラの良し悪しを決めるものでもないので、推しが意外なタイプでも、ひとつの見方として楽しんでもらえたらうれしいです。「別のタイプでは?」というご意見も歓迎です。
16タイプは、作中の言動から筆者がファンとして推測したものです。本来は本人が質問に答え、結果を自分で確かめるものなので、キャラの性格を楽しむための目安として読んでください。MBTIはMyers & Briggs Foundationの登録商標です。4タイプはまわりから見える振る舞い、16タイプは内面の好みの推測なので、2つがずれて見えるキャラもいます。ネットの無料診断(16Personalitiesなど)は、正式なMBTIとは別のものです。詳しくは日本MBTI協会「MBTIとは」をご覧ください。
ドライバー:流川楓(湘北)、赤木剛憲(湘北)、三井寿(湘北)、牧紳一(海南)、河田雅史(山王)
流川楓(湘北)(ドライバー)
湘北の1年生で、チームのエースです。口数はとても少なく、ふだんは寝てばかりいます。けれどコートに立つと、ひとりで相手を抜き去ることにこだわり、日本一の高校生を目指して黙々と練習を続けます。自分の決めた道を迷わず進むので、ドライバーに入れました。
言葉より、プレーで結果を出すところは、16タイプで考えるとISTPが近そうです。
赤木剛憲(湘北)(ドライバー)
湘北のキャプテンで、ゴール下を守るセンターです。「全国制覇」を夢に、弱かったバスケ部を長いあいだ引っぱってきました。練習でも試合でも、厳しい言葉で部員に指示を出します。自分で決めて人を動かすので、ドライバーに入れました。
目標に向かって、チームを仕切って進めるところから、ESTJに近いと考えます。
三井寿(湘北)(ドライバー)
中学時代に県大会でMVPをとった選手で、3ポイントシュートを得意とします。ひざのけがでバスケから離れ、一度は道を外れました。それでも、自分で「バスケがしたい」と決めて部に戻り、苦しい場面でも自分からシュートを打ちにいきます。自分で決めて動くので、ドライバーに入れました。
勝負どころで、迷わず自分から動くところは、16タイプで考えるとESTPが近そうです。
牧紳一(海南)(ドライバー)
神奈川の王者・海南大附属のキャプテンで、「神奈川の帝王」と呼ばれる選手です。牧の分類は迷いました。2022年の表では、後輩の清田を見守る懐の深さから、エミアブルに入れていました。けれど、試合での牧は、自分で流れを読み、チームを勝利へ導く決断をくだし続けます。いちばんよく見せるこの振る舞いを決め手に、ドライバーに見直しました。
王者のチームを、責任をもって率いるところから、ESTJに近いと考えます。
河田雅史(山王)(ドライバー)
高校バスケの王者・山王工業のセンターです。ガードからセンターまでこなす高い技術で、赤木の前に立ちはだかります。感情を見せず、相手を見て淡々と自分のプレーを選ぶので、ドライバーに入れました。
状況を読んで、必要な技を出していくところは、16タイプで考えるとISTPが近そうです。
エクスプレッシブ:桜木花道(湘北)、宮城リョータ(湘北)、仙道彰(陵南)、藤真健司(翔陽)、沢北栄治(山王)
桜木花道(湘北)(エクスプレッシブ)
この物語の主人公です。赤木晴子にひと目ぼれして、バスケ部に入りました。初心者ながら、自分のことを「天才」と言ってはばからず、うれしいことも悔しいことも全身で表します。気持ちをまっすぐ表に出すので、エクスプレッシブに入れました。
考えるより先に体が動き、リバウンドに飛びこんでいくところから、ESTPに近いと考えます。
宮城リョータ(湘北)(エクスプレッシブ)
湘北のポイントガードで、スタメンでいちばん小柄な選手です。スピードとドリブルで相手をかき回します。マネージャーの彩子への思いを隠さず、試合でも気持ちを声と顔に出します。感情を表に出し、場をもり立てるので、エクスプレッシブに入れました。
その場の勢いを楽しみ、チームを乗せていくところは、16タイプで考えるとESFPが近そうです。
仙道彰(陵南)(エクスプレッシブ)
陵南のエースで、「天才」と呼ばれる選手です。仙道の分類は迷いました。ふだんはのんびりしていて、にこにこと周りに合わせるところは、エミアブルにも見えます。けれど試合では、自分から流れをつくり、楽しそうに相手を驚かせるプレーを次々に見せます。いちばんよく見せるこの振る舞いを決め手に、エクスプレッシブに入れました。
相手の読みを外し、試合を楽しむところから、16タイプならENTPと見ました。
藤真健司(翔陽)(エクスプレッシブ)
翔陽のキャプテンで、選手と監督を兼ねています。ベンチではチームを見守り、コートに出ると自分のプレーでチームを一気に盛り上げます。気持ちを表に出して周りを引っぱるので、エクスプレッシブに入れました。
仲間を引きつけ、チームを一つにするところは、16タイプで考えるとENFJが近そうです。
沢北栄治(山王)(エクスプレッシブ)
山王工業のエースで、高校ナンバーワンの選手と言われています。沢北の分類は迷いました。2022年の表では、素直で、試合の前に祈るような一面から、エミアブルに入れていました。けれど、コートの沢北は、自信を隠さず、自分のプレーで観客ごと試合を沸かせます。いちばんよく見せるこの振る舞いを決め手に、エクスプレッシブに見直しました。
自分の力で、場をわかせることを楽しむところから、ENFPに近いと考えます。
エミアブル:彩子(湘北)、赤木晴子(湘北)、相田彦一(陵南)
彩子(湘北)(エミアブル)
湘北のマネージャーです。ハリセンで部員をたしなめることもありますが、いつも選手一人ひとりの様子を気にかけ、声をかけて支えます。人を支える振る舞いから、エミアブルに入れました。
チームの空気を見て、みんなを支えるところは、16タイプで考えるとESFJが近そうです。
赤木晴子(湘北)(エミアブル)
赤木剛憲の妹です。花道をバスケ部に誘ったのも晴子でした。花道の練習を見守り、ていねいにバスケを教え、試合では心から応援します。人を受け止め、支える振る舞いから、エミアブルに入れました。
人の頑張りを素直に応援するところから、ESFJに近いと考えます。
相田彦一(陵南)(エミアブル)
陵南の1年生で、「要チェックや!」が口ぐせです。先輩の仙道を心から尊敬し、ほかの高校の選手のこともせっせと調べてまわります。人のすごさを素直に受け止める振る舞いから、エミアブルに入れました。
好きな人や仲間を、まっすぐ応援するところは、16タイプで考えるとESFJが近そうです。
アナリティカル:木暮公延(湘北)、花形透(翔陽)、深津一成(山王)
木暮公延(湘北)(アナリティカル)
湘北の副キャプテンで、メガネの3年生です。赤木とともに、長くバスケ部を支えてきました。ぶつかり合う部員たちの間に入り、落ち着いて言葉をかけます。感情を抑え、周りを見て動くので、アナリティカルに入れました。
目立たなくても、チームを支え続けるところから、ISFJに近いと考えます。
花形透(翔陽)(アナリティカル)
翔陽のセンターで、メガネをかけた長身の選手です。落ち着いて状況を読み、確実にプレーを選びます。感情を抑え、考えてから動くので、アナリティカルに入れました。
自分の役目を、正確にこなしていくところは、16タイプで考えるとISTJが近そうです。
深津一成(山王)(アナリティカル)
山王工業のキャプテンで、ポイントガードです。語尾に「ピョン」とつける独特の口ぐせがあります。どんな場面でも表情を変えず、冷静にゲームを組み立てます。感情を見せず、考えて動くので、アナリティカルに入れました。
落ち着いて、決まった役割を確実に果たすところから、ISTJに近いと考えます。
高校ごとのタイプを見比べる
| 高校 | ドライバー | エクスプレッシブ | エミアブル | アナリティカル | 計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 湘北 | 4 | 2 | 2 | 1 | 9 |
| 陵南 | 3 | 3 | 1 | 0 | 7 |
| 海南 | 3 | 2 | 0 | 0 | 5 |
| 翔陽 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 |
| 山王 | 2 | 1 | 0 | 2 | 5 |
| 計 | 12 | 9 | 3 | 5 | 29 |
5つの高校の、タイプごとの人数です(監督をふくみます)。湘北・陵南・海南は、ドライバーとエクスプレッシブの「主張するタイプ」が中心です。一方、翔陽と山王には、考えてから動くアナリティカルが2人ずついます。そして、4つのタイプがすべてそろっているのは、湘北だけです。それぞれの高校の顔ぶれは、このあとの表で見ていきます。
高校ごとの考察:湘北は、主張する5人のチーム
| キャラ | ソーシャルスタイル | 16タイプで考えると(筆者の推測) |
|---|---|---|
| 流川楓 | ドライバー | ISTP |
| 赤木剛憲 | ドライバー | ESTJ |
| 三井寿 | ドライバー | ESTP |
| 安西光義(監督) | ドライバー | INFJ |
| 桜木花道 | エクスプレッシブ | ESTP |
| 宮城リョータ | エクスプレッシブ | ESFP |
| 彩子 | エミアブル | ESFJ |
| 赤木晴子 | エミアブル | ESFJ |
| 木暮公延 | アナリティカル | ISFJ |
湘北のスタメン5人は、桜木と宮城がエクスプレッシブ、流川と赤木と三井がドライバーでした。全員が、自分の意見を主張するタイプです。花道と流川がぶつかり、宮城と三井がもめる。湘北にぶつかり合いが絶えないのは、タイプから見れば自然なことなのかもしれません。
それでもチームがまとまるのは、ベンチにアナリティカルの木暮と、エミアブルの彩子がいるからでしょう。主張する人たちのあいだに入り、受け止める人がいる。そして、監督の安西先生が、静かに方向を決めます。ぶつかり合う力が、そのまま勝負強さになっていきます。
高校ごとの考察:陵南は、自由なエースと、それを支える人たち
| キャラ | ソーシャルスタイル | 16タイプで考えると(筆者の推測) |
|---|---|---|
| 魚住純 | ドライバー | ESTJ |
| 福田吉兆 | ドライバー | ISTP |
| 池上亮二 | ドライバー | ISTJ |
| 仙道彰 | エクスプレッシブ | ENTP |
| 越野宏明 | エクスプレッシブ | ESTP |
| 田岡茂一(監督) | エクスプレッシブ | ESTJ |
| 相田彦一 | エミアブル | ESFJ |
陵南のエースの仙道はエクスプレッシブ、キャプテンの魚住はドライバーでした。自由に試合を動かす仙道と、ゴール下で体を張る魚住。監督の田岡は、2022年の表では、選手を思い、仙道を口説いて陵南に迎えた面倒見のよさからエミアブルにしていました。けれど、試合中に大きな声で感情をそのままぶつける姿を決め手に、エクスプレッシブに見直しています。
1年生の彦一はエミアブルで、仙道を心から慕っています。自由なエースのまわりに、決める人と、受け止める人がそろっていることが、陵南の強さを支えているように見えます。
高校ごとの考察:海南は、決める人がそろった王者
| キャラ | ソーシャルスタイル | 16タイプで考えると(筆者の推測) |
|---|---|---|
| 牧紳一 | ドライバー | ESTJ |
| 神宗一郎 | ドライバー | ISTJ |
| 高砂一馬 | ドライバー | ISTJ |
| 清田信長 | エクスプレッシブ | ESTP |
| 高頭力(監督) | エクスプレッシブ | ESTJ |
海南は、牧、神、高砂と、ドライバーが中心のチームでした。それぞれが自分の判断で動ける選手がそろっているからこそ、長く神奈川の王者でいられるのでしょう。
そこに、エクスプレッシブの1年生・清田がいます。清田は、2022年の表では、牧を慕って先輩についていく姿からエミアブルにしていました。けれど、思ったことを大声で口にし、自分を「スーパールーキー」と名のる姿を決め手に、エクスプレッシブに見直しました。落ち着いた王者のチームに、にぎやかな新人が勢いを加えています。
高校ごとの考察:翔陽は、選手兼監督を支える考える人たち
| キャラ | ソーシャルスタイル | 16タイプで考えると(筆者の推測) |
|---|---|---|
| 藤真健司 | エクスプレッシブ | ENFJ |
| 花形透 | アナリティカル | ISTJ |
| 長谷川一志 | アナリティカル | ISTJ |
翔陽は、選手と監督を兼ねる藤真がエクスプレッシブで、花形と長谷川はアナリティカルでした。チームを盛り上げる藤真と、落ち着いて考える長身の選手たち。気持ちで引っぱる人と、それを冷静に形にする人の組み合わせです。
高校ごとの考察:山王は、冷静なキャプテンが率いる最強のチーム
| キャラ | ソーシャルスタイル | 16タイプで考えると(筆者の推測) |
|---|---|---|
| 河田雅史 | ドライバー | ISTP |
| 堂本五郎(監督) | ドライバー | ESTJ |
| 沢北栄治 | エクスプレッシブ | ENFP |
| 深津一成 | アナリティカル | ISTJ |
| 河田美紀男 | アナリティカル | ISFJ |
高校バスケの頂点に立つ山王工業は、キャプテンの深津がアナリティカル、センターの河田がドライバー、エースの沢北がエクスプレッシブでした。どんな場面でも表情を変えない深津がゲームを組み立て、河田が確実に仕事をし、沢北が試合をわかせる。それぞれの役割が、タイプの違いとかみ合っています。
主張する人ばかりの湘北と、冷静な司令塔が率いる山王。タイプの組み合わせがまったく違う2つのチームがぶつかることも、この試合の面白さなのかもしれません。ここに書いたのは、見える振る舞いから考えた、ひとつの読み方です。
まとめ:タイプの組み合わせが、チームの色をつくる
29人のうち12人がドライバーで、9人がエクスプレッシブでした。勝負の世界らしく、自分の意見を主張する人が多い作品です。
高校ごとに見ると、タイプの組み合わせがチームの色をつくっていることがわかります。自由なエースを支える陵南、決める人がそろった海南、考える人が支える翔陽、冷静な司令塔が率いる山王。そして、主張する5人がぶつかり合いながら強くなっていく湘北。その姿が、この物語のいちばんの熱さなのだと思います。


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