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コンコルド効果(Sunk Cost Fallacy)

コラム

すでに投資したコストを考慮して、合理的でない意思決定をしてしまうこと

簡単な説明

コンコルド効果は、サンクコストを考慮することで非合理的な意思決定をしてしまう現象を指します。例えば、つまらない映画でも「既にお金を払ったから」と最後まで見る行動がこれにあたります。

サンクコスト=支払った映画代
コンコルド効果=最後まで見る行動

由来

コンコルド効果の名前は、フランスとイギリスが共同開発した超音速旅客機「コンコルド」に由来します。このプロジェクトは非常に高額で、多くの問題がありましたが、既に多くの資金が投じられていたため、中止されることなく続けられました。

具体的な説明

コンコルド効果とは、既に投じた資金や時間、労力を考慮してしまい、それが将来にわたって利益を生まないと分かっていても、さらに資源を投じ続けてしまう現象を指します。これにより、非合理的な意思決定が行われ、結果として損失が増大することが多いです。

エリオット・アロンソンとアンソニー・プリャチェンコの研究では、被験者に対して無駄になった資源を投じた後の意思決定を観察しました。結果、埋没コストが意思決定に強い影響を与えることが確認されました。このような実験は、被験者に架空のシナリオを提示し、その後の選択肢を評価することで行われます。

例文

「彼はプロジェクトに既に多くの時間を費やしていたので、失敗が見えていても続けることにした。これがコンコルド効果だ。」

疑問

Q: コンコルド効果はなぜ発生するのですか?

A: コンコルド効果は、人間が過去の投資を無駄にしたくないという感情や、投資の回収を期待する心理から発生します。

Q: コンコルド効果を避けるためにはどうすればいいですか?

A: 現在の状況を客観的に評価し、過去の投資を無視して、未来の利益や損失だけを考えることが重要です。

Q: コンコルド効果と後悔回避(Regret Aversion)は同じですか?

A: いいえ、後悔回避は未来の後悔を避けるための意思決定を指し、コンコルド効果は既に投じた資源を無駄にしたくないという心理に基づきます。

Q: ビジネスにおいてコンコルド効果が見られる例はありますか?

A: はい、多くのプロジェクトが初期の投資を回収しようとして続行されることがあります。特に技術開発や大規模な建設プロジェクトなどで顕著です。

Q: コンコルド効果とサンクコストは何が違うのですか?

A: サンクコストは既に投じて回収不可能なコストを指し、コンコルド効果はそのサンクコストを考慮して非合理的な意思決定をすることです。つまり、サンクコストが存在することが前提となり、その影響でコンコルド効果が発生します。

Q: コンコルド効果の反対語はありますか?

A: コンコルド効果の明確な反対語は存在しませんが、「将来の利益や損失を考慮した合理的な意思決定」を指す概念があります。これを行うことは「合理的選択」(rational choice)と呼ばれることが多いです。合理的選択は、過去の投資にとらわれず、現在の状況と将来の見通しに基づいて最適な決定をすることです。

理解度を確認する問題

Q: コンコルド効果とは何ですか?

  1. 未来の利益を過大評価すること
  2. 既に投資したコストを考慮して非合理的な意思決定をすること
  3. 将来の損失を過小評価すること
  4. 他人の意見に従って意思決定をすること

回答: 2

関連論文

“Overcoming the Sunk Cost Fallacy: How to Make Better Decisions,” by Hal R. Arkes and Catherine Blumer, published in Organizational Behavior and Human Decision Processes.

この論文は、コンコルド効果に関する実証研究を行い、効果的な意思決定の方法について述べています。

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