5年ほど前から一家の課題の1つとして未解決でした、父の耳が聞こえにくくなっているという課題がやっと解決しました。
聴覚は年々弱っていて会話をしても何度も聞き返すし、次第にお互いにストレスになって会話する意欲が薄れてしまい結論に至らないまま会話終了いう負のスパイラルが頻繁に発生していました。
テレビの音量は大きくなっていくので母のストレスも溜まり父への風当たりも悪くなる。
何度か補聴器をプレゼントするよと提案していたのですが、本人は「いらない。必要ない。」の一点張り。
とはいえ、ヒアリングしていくと、音が聞こえにくい点は父も不自由しているみたいですし、本人も音をストレスなく聞きたいという願望はあるみたいなのでそれは解決してあげたい。
補聴器を強引にプレゼントして使わせようかなと物色していたのですが、使ってもらえなければ意味がない。
であれば、本人が使いたいと思ってもらえる環境を用意しようと試行錯誤した結果、あれだけ嫌がっていた父が自ら進んで使ってくれています。
よかった。
この前、友達とzoom雑談していた時にその話をしたところ、
「うちの父も同じだから詳しく教えてくれ!」と食いついてきたので、同じような状況の方に少しでもお役に立てればとブログを書くことにしました。
気になったので難聴者について調べてみたのですが、全国に1430万人の難聴者がいて、利用者が200万人ほどだそう。
父と同じように不便さは感じているものの対処していない人はたくさんいるようです。
ちなみに人気機器もきになったので出荷台数も調べてみた。
2020年の出荷台数が約56万台で耳掛け式が一番人気で約37万台のシェア率60%強みたいです。
この数字だけで1コンテンツ書けそうではあるのですが、ひとまず難聴については、
- 難聴は補聴器だけで解決できる問題ではなさそうなので場合によっては医師に相談する
- 補聴器は耳掛け式が人気
という2点だけのインプットに留めておきます。
何をしたか?
タイトルの通りですが、Bluetooth接続可能な骨伝導イヤホンを購入し、自前のアンドロイドスマホに「音声増幅」アプリをインストールしました。
ついでに使っていなかったアイフォン6にも補聴系アプリをインストールしてみて色々ためしてみました。
いくらかけるかを考える
まずは補聴器のコストについて確認しました。
老舗メーカーのリオンに記載されている補聴器の価格帯としては3万円〜39万円だそうです。
補聴器比較サイトでは片耳20万円〜の機器が1位でした。
けっこう驚きの値段です。
性能が段違いに良いのかもしれないけど、まずはエントリーモデルから試そうとか、それなら買わなくて良い。と我慢する人は多いだろうと推測する高価格商品です。
Amazonは本体が1万円から3万円でニーズにたいして様々なタイプが販売されています。
割と厄介なのが維持費。
充電タイプもあるのですが、選んだ機器によっては補聴器専用の電池が必要。
さらに厄介なのが電池の価格で、町のメガネ屋さんで買うと1セット1000円する。1セットで約10日間使えるようなので年間36000円の維持費がかかる。
電池をネット購入すればかなりの維持費削減はできる。
アマゾンの定期便だと1セット200円なので年間7200円となり、28000円も維持費を圧縮できる。
シグニア 補聴器用空気電池 PR41(312) 10パックセット(60粒)
どれだけ町のメガネ屋さんは利益だしてんだよ。とツッコミを入れたくなるけど、論点が変わってしまうのでやめておきます。
イヤホンは割と消耗品なので毎年プレゼントする覚悟は必要なので、プレゼントする私の納得感としては年間の維持費である7200円を目安にしつつ、本人が気に入って使ってくれるなら1万円くらいは許容しよう。
このくらいの金額であれば毎年買い替えても苦にならない父の日か誕生日のプレゼントとして毎年買い替えてあげるのもありかなと思えるので、落とし所としては良いかと思います。
課題について考える
難聴になってきて聞こえるようになりたいという思いはあるものの、補聴器に対しての抵抗感は強い模様。
個人的にも高価格帯補聴器の性能を体感してみたかったのでお試し体験をしてみたかったのですが、補聴器屋さんに行くことすら断られました。
補聴器を嫌う理由
- 補聴器をつけていることで耳が悪い人だと思われる
- かっこよくない
- イヤホンで耳を塞いでる状態で自分が喋るのもすごく違和感がある
- 高い。(機器本体、電池などの維持費)
じゃあ、
・小さい、
・目立たない
タイプの補聴器でもいいかという話になるけど、目も弱ってきているので小型タイプは好まれなかったです。もうひとつ、落とした時に拾うのが面倒とのこと。それは納得。
父の場合は特に左耳が聞こえが悪いので片方だけするという選択肢もあるのですが、それは補聴器をつけている自分が嫌だという観点から受け入れられないということがわかりました。
何を聞きたいのか目的を明確にすると、
- テレビの音をストレスなく聞きたい
- ストレスが少なく会話したい
- (まだ話すことはできないですが)今後孫と話したい
そして、利用するのはよいけど、
- 身につけていてかっこいいと思える
- 維持費をかけたくない
- 落として探すとか電池交換とかわずらわしい行為は少なくしたい
上記を満たすことができれば良さそうです。
同居人の母の不満は、
何度も大声で伝えないといけない
テレビなどのボリュームが大きくて耳障り
ざっくりと上記2点となります。
これは父の目的が達成できれば同時に達成できそうなので特に気にせずに話を進めます。
難聴の種類を確認する
リオネットサイトにわかりやすく記載されていたのでありがたく参考にさせていただきました。
そもそも音が聞き取りづらい問題は3つに分けることができるみたい
- 外耳と中耳
- 内耳
- 全部
内耳の問題は私には解決できそうにないなので医師に相談するように説得するか、諦めるしかないという選択肢になる。
外耳と中耳の場合であれば蝸牛、聴覚神経に音を伝える手段を考えればよくなるのでまずはそこから試してみよう。
実際にやったこと
ひとまず自前のカナル型イヤホン+Lineで会話してみました。
本人的にも聞こえは良い感じ。
ということは少なくとも内耳の問題ではなさそうなので音を伝える補助ができれば解決できそうなことがわかった。
しかし、カナル型は聞くという点ではありなのですが、耳が痛くなるし自分の声がこもり、父にストレスがあるのでその点で却下しました。
ちなみにワイヤレスヘッドフォンは父的にかっこいいと思っているようです。うどんしたい!とAirPodsをせがまれましたが、落とし物No1だよ、耳を塞ぐよ!予算オーバーだよ!といったん却下しました。
とは言え、最新os(ios12以上)に対応したアイフォンとAirPodsProのセットはライブリスニングという機能が使えるのでこれは補聴器の変わりになりそう。
ここで骨伝導イヤホンの存在を思い出した。
・耳を塞がないので父の要望を満たしている。
・外耳、中耳の問題であれば骨から聴覚神経に伝達すればよし
・テレビの近くに集音目的のデバイスをおけば音量を必要以上に大きくする必要なし
・場合によってはヘッドフォンの音量を大きくすれば良いから同居人の負担もない
・父的にかっこいい!と思っている。
ベートーヴェンも難聴でしたけどタクトを加えてピアノにくっ付けて音を聞いていたことをどこかで聞いたことがある。
アプリは色々試したけど個人的に使いやすい、音ズレが少ないと感じたのはこれ
音声増幅(Android)
購入したヘッドフォンは予算1万円以内であれば好きなものを選んで良いよ父に伝えたところ以下にしました。
Komoi 骨伝導・イヤホン【Qualcomm Bluetooth】
プライムデーで5000円以下でした。今は5980円ですね。早速購入後、セットアップして父親に装着してもらうと、「おほっ。久しぶりに左耳から音が聞こえるわ。」と笑っていました。
よかったよかった。
2人で色々試して課題になっていた点も解決できました。
・テレビの音をストレスなく聞きたい
→テレビスピーカーの近くにAndroid端末を置いて音声増幅アプリをひらいて解決
ストレスが少なく会話したい
→端末に向かって話してもらえば大声じゃなくても聞こえるので解決
(まだ話すことはできないですが)今後孫と話したい
→上記と同様
身につけていてかっこいいと思える
→本人も気に入ってるので解決
維持費をかけたくない
→今の所維持費0円なので解決
落として探すとか電池交換とかわずらわしい行為は少なくしたい
→ヘッドセットなので落とさない、充電式なので電池交換もなし
耳が痛くなる
→耳掛けじゃないので解決
音がこもる
→自分の耳からある程度聞こえるのでこもる感はない模様
これでしばらく様子を見て、新しい問題が発生したら都度解決していければと思います。
さいごに
今回は予算の関係で試していないですが、アイフォン+AirPodsProの組み合わせは気になります。
使っている方がいらっしゃればぜひ感想を教えて欲しいです。
ひょっとしたら補聴器市場が一変してしまいそうな予感がしております。
あと、これも場合によっては試したいのが、テレビの音問題は新しいテレビで解決できるかもしれません。
最近のテレビはBluetooth対応なのでヘッドフォンを直接つなげばテレビの音問題は解決するかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
うちの親も同じ症状でして
同様の方法を考えていました。
その後の状況はいかがですか?
記事を読んでいただいてありがとうございます!イヤホンを他の骨伝導(shock)に買い換えましたが今でも活用しています。
個人差はあるかと思いますが父には合っていたようです。参考になれば幸いです。