特定の機器だけネットに接続を許可・拒否する仕組みのこと
簡単な説明
MACアドレスフィルタリングは、「この機器だけWi-FiつないでOK!」って決める仕組みです。
スマホとかの固有ID(MACアドレス)で出入りをチェックします。
でも、そのIDはニセモノにされることもあるから、あんまり過信はNGです。
由来
MACアドレス(Media Access Control Address)は、ネットワーク機器(パソコン、スマホ、プリンタなど)に割り当てられた**世界に1つしかない識別番号(通常12桁の16進数)**です。
MACアドレスフィルタリングは、このMACアドレスを使って、無線LAN(Wi-Fi)に接続できる機器を制限するセキュリティ技術です。
具体的な説明
MACアドレスフィルタリングは、Wi-Fiルーターが「このMACアドレスの機器はOK」「このMACアドレスはダメ」とホワイトリスト(許可)やブラックリスト(拒否)方式で制御する仕組みです。
たとえば、子どものゲーム機のMACアドレスを登録しておけば、それ以外の機器はWi-Fiに接続できません。
家庭のWi-Fiルーターには、MACアドレスのフィルタリング設定機能があります。
ルーターの設定画面にアクセスし、接続を許可するMACアドレス(例:A1:B2:C3:D4:E5:F6)を登録することで、その機器だけがネットに接続できます。
逆に、特定のMACアドレスをブロックリストに入れれば、その機器はネットに接続できなくなります。
MACアドレスフィルタリングは、OSI参照モデルの**データリンク層(Layer 2)**での制御方式です。
これはIPアドレスのように変化しない固定的なアドレス情報で制御できるため、静的アクセスコントロールとしてネットワークの物理的セキュリティ強化に用いられます。
ただし、MACアドレスは偽装(MACスプーフィング)可能であるため、これだけでは完全なセキュリティ対策とは言えません。
例文
「子どものゲーム機だけWi-Fiにつながるように、MACアドレスフィルタリングで他のスマホは全部ブロックしたよ。」
疑問
Q: MACアドレスはどこで確認できますか?
A: スマホやPCの設定画面から確認できます。たとえばiPhoneでは「設定→一般→情報→Wi-Fiアドレス」で確認できます。
Q: MACアドレスは変更できますか?
A: はい、一部の端末ではMACアドレスの偽装が可能です。これを「MACスプーフィング」と言います。
Q: MACアドレスフィルタリングはセキュリティ的に安全ですか?
A: 完全ではありません。偽装されたMACアドレスで侵入されることがあるため、他のセキュリティ対策と併用することが推奨されます。
Q: MACアドレスフィルタリングの設定は難しいですか?
A: 多くのWi-Fiルーターでは簡単な管理画面から設定できますが、MACアドレスの入力ミスに注意が必要です。
Q: 学校のWi-FiでMACアドレスフィルタリングは使われていますか?
A: 一部の学校では、管理対象の端末のみ許可する目的で使用されることがあります。
理解度を確認する問題
MACアドレスフィルタリングに関する記述として最も適切なものはどれか。
A. データの暗号化方式である
B. インターネット上のURLを制御する仕組みである
C. 特定の機器だけをネットワークに接続できるよう制限する仕組みである
D. ソフトウェアの脆弱性を検出する技術である
正解:C
関連論文や参考URL
「Security Evaluation of MAC Address Filtering in Wireless Networks」
MACアドレスフィルタリングは初歩的なアクセス制御手段として有効だが、MACアドレスは容易にスプーフィング可能であり、中〜高度な攻撃には無力であることが実験的に示されました。
したがって、WPA2/WPA3などの暗号化と併用することが推奨されます。
まとめ
MACアドレスフィルタリングとは、ネットワークに接続できる機器をMACアドレスで制限する仕組みです。
Wi-Fiルーターに特定のMACアドレスを登録することで、許可・拒否を設定できます。
ただし、MACアドレスは偽装可能なため、単独では完全なセキュリティ対策にはなりません。


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