考えられるすべてのパスワードを試して当てる攻撃のこと
簡単な説明
総当たり攻撃ってのは、全部のパスワードを片っ端から試す力技のハッキング方法だよ。
「1234」とか簡単なやつだと一瞬でバレる。
長くて複雑なパスワードにすれば、まず破られないから安心!
由来
「総当たり攻撃(Brute Force Attack)」は、コンピュータが高速に計算できることを利用して、パスワードや暗号を片っ端から試して当てにいく攻撃手法です。
「Brute(力ずくの)」「Force(力)」という英語の意味の通り、「知恵」ではなく「力技」で突破しようとする方法です。
具体的な説明
総当たり攻撃とは、考えられるすべての組み合わせを順番に試して、正しいパスワードや暗号キーを見つけ出す攻撃手法です。
たとえば、英小文字だけで構成された4文字のパスワードなら、
26文字(a〜z)の4文字の組み合わせ → 26×26×26×26 = 456,976通りです。
このすべてを試してみれば、いつか正解にたどりつけます。
例えば、あなたの家のカギが数字4桁の暗証番号(0000〜9999)だとします。
この場合、10,000通りの番号があるわけですが、泥棒が順番にすべて試していけば、必ずいつかは正しい番号に当たります。
これと同じことを、コンピュータで自動的に行うのが総当たり攻撃です。
暗号学的には、総当たり攻撃は「辞書攻撃(dictionary attack)」などの知識ベースの攻撃とは異なり、事前知識を必要としないアルゴリズムの一つとされます。
パスワードや暗号鍵のキー空間(key space)が十分に広く、計算時間が実用的に見合わない場合は防御できます。
具体的な実験や観察手法と結論
実験例:
- 長さ4の数字パスワード(0000〜9999)を設定
- 総当たり攻撃スクリプトをPythonで実装
- 攻撃完了までの時間を計測
結果:
・1秒で1,000回試行できるマシンなら、最悪でも10秒以内に突破される
・しかし、長さ8の英数字パスワードでは、約2兆通りになり、同じ条件では数十年かかる
例文
「1234みたいな簡単なパスワードだと、総当たり攻撃ですぐバレちゃうよ!」
疑問
Q: 総当たり攻撃って、どれくらいの時間がかかるんですか?
A: 試すパターン数と1秒あたりに試せる回数によります。短くて単純なパスワードなら数秒、複雑なものなら何年もかかります。
Q: パスワードを複雑にすると防げますか?
A: はい、英数字や記号を組み合わせて長くすれば、総当たり攻撃で破られる可能性は非常に低くなります。
Q: 総当たり攻撃と辞書攻撃は何が違うんですか?
A: 辞書攻撃は実際に使われそうな単語だけを試しますが、総当たり攻撃はすべての組み合わせを試します。
Q: 総当たり攻撃から守るにはどうしたらいいですか?
A: 長くて複雑なパスワードを使うこと、2段階認証を設定すること、試行回数に制限をつけることが有効です。
Q: 総当たり攻撃は違法ですか?
A: 正当な許可なく行うことは、不正アクセス禁止法などにより違法です。
理解度を確認する問題
総当たり攻撃に関する説明として適切なものはどれか?
A. 利用者のSNSからパスワードのヒントを探す攻撃
B. よく使われるパスワードだけを試す攻撃
C. パスワードをすべての組み合わせで順に試す攻撃
D. 他人のパスワードを盗聴して記録する攻撃
正解:C
関連論文や参考URL
「A Study of Brute-Force Attack Time on Modern Cryptographic Systems」(2021)
内容:暗号アルゴリズムにおいて、キー長を伸ばすことがどれだけ防御力を上げるかを検証。
結果:AES-128では総当たり攻撃に理論上数十億年、AES-256では数千兆年かかることが示され、十分な鍵長が重要であることが示された。
まとめ
総当たり攻撃とは、すべてのパスワードの組み合わせを順番に試す力技の攻撃です。
短くて単純なパスワードほど短時間で破られやすくなります。
対策としては、長くて複雑なパスワードと2段階認証が効果的です。


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