IPスプーフィングとは「ウソのIPアドレスを使って、他人になりすます技術」のこと
簡単な説明
IPスプーフィングは「他人のフリしてネットにアクセスする」ってこと。
バレずに攻撃したり、変な動作させるのが目的だよ。
セキュリティ対策しっかりしないと、けっこうヤバい。
由来
IPスプーフィングという言葉は、英語の “spoof(だます、なりすます)” から来ています。
インターネット上で使われる住所「IPアドレス」を偽装することで、相手をだましたり、追跡されないようにしたりするために使われます。
この技術はもともとネットワークのテストや研究にも使われていましたが、悪用されるケースが増えて問題視されるようになりました。
具体的な説明
IPアドレスはインターネット上で機器を識別するための番号(例:192.168.1.1)です。
IPスプーフィングでは、このIPアドレスを偽って、あたかも別のコンピュータからの通信のように見せかけます。
IPスプーフィングはOSI参照モデルのネットワーク層(Layer 3)での改ざん行為です。IPヘッダ中の「Source IP Address」フィールドを手動または自動スクリプトにより改ざんします。
この技術はDoS攻撃(サービス妨害攻撃)やMITM(Man-in-the-Middle)攻撃の一部として利用され、パケットの追跡困難化、または信頼関係を悪用したアクセスに使われることがあります。
大学のネットワーク実験環境では、仮想ネットワーク内にてIPヘッダの改ざんを行うスクリプト(例:hping3やScapy)を使って、サーバーがどのように反応するかを観察します。結果として、送信元が偽装されるとレスポンスが別の場所に送信されることが確認され、認証を伴わない通信が危険であると結論づけられます。
例文
「太郎くんのふりをして、学校の先生にLINEを送るようなものです。でも実際には花子さんが送っていた、という状態がIPスプーフィングです。」
疑問
Q: IPスプーフィングはどのような目的で使われますか?
A: 主に攻撃者が正体を隠すためや、サーバーの信頼関係を悪用してアクセスするために使います。
Q: IPスプーフィングだけで不正アクセスは可能ですか?
A: いいえ。多くのシステムは認証(ID・パスワード)を求めるため、IPだけでは不正アクセスできないことが多いです。
Q: なぜIPアドレスを簡単に偽装できるのですか?
A: IPヘッダはパケット送信時に送信元として自由に設定できるため、ツールを使えば改ざん可能です。
Q: IPスプーフィング対策には何がありますか?
A: パケットフィルタリング、ファイアウォール、Ingress/Egressフィルタリングなどが有効です。
Q: なりすまされたらどうすればよいですか?
A: ログの確認と、ISPや管理者への報告、フィルタ設定の見直しが必要です。
理解度を確認する問題
次のうち、IPスプーフィングに関する説明として正しいものはどれですか?
A. IPアドレスを無断で他人に貸す技術
B. 他人のIPアドレスを偽装して通信を行う技術
C. 通信速度を速くするためにIPを圧縮する技術
D. IPアドレスの代わりにMACアドレスを使う技術
正解:B
関連論文や参考URL
「A Taxonomy of IP Spoofing Defense Mechanisms」
概要:この論文では、IPスプーフィングの種類とそれに対抗する技術(フィルタリング、認証、ログ解析など)を分類・評価しています。
結論:複数の防御方法を組み合わせる「多層防御」が最も効果的であることが示されています。
まとめ
IPスプーフィングとは、他人のIPアドレスを偽って通信する攻撃技術です。
主に正体を隠したり、不正アクセスを行うために使われます。
対策としてはパケットフィルタリングやファイアウォールの設定が有効です。


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