ルートキット(Rootkit)

Rootkit セキュリティ

コンピュータをこっそり乗っ取るための「隠し道具セット」のこと

簡単な説明

ルートキットってのは、こっそりパソコン乗っ取ってバレないように悪さする道具のセットだよ。
見えないように隠れて動くから、普通のウイルス対策じゃ気づきにくい。
一度入られるとかなり厄介だから注意が必要!

由来

「ルートキット(Rootkit)」という言葉は、「root(ルート)」と「kit(キット=道具のセット)」からできています。

  • root:UNIX系のOSにおける「管理者権限(最高権限)ユーザー」
  • kit:システムを操作するための道具一式

つまり、「rootの権限でコンピュータを自由に操作できるようにするためのツール群」という意味で、「ルートキット」と呼ばれています。

具体的な説明

ルートキットとは、悪意のある第三者がコンピュータやネットワークに侵入したあと、自分の存在を隠したり、不正な操作を行ったりするためのソフトウェアの集合体です。

  • 目的:ウイルスの隠蔽、不正操作の継続、情報の盗難
  • 手口:OSやセキュリティソフトの検知を回避する

ルートキットは、パソコンやサーバーに不正侵入した後、その痕跡を隠したり、ウイルスやスパイウェアを見えないようにしたりすることで、攻撃者が長く支配できるようにします。

たとえば、警備カメラの録画データを改ざんして自分の姿を消してしまうようなイメージです。

ルートキットは、カーネルモードまたはユーザーモードで動作し、主に以下のような機能を持ちます:

  1. システムコールテーブルの書き換えによるファイルやプロセスの不可視化
  2. セキュリティ監視ツールの無効化
  3. 永続化(再起動後も活動を継続)

カーネルレベルのルートキットは特に危険で、OS自体の動作に介入するため、発見・除去が非常に困難です。

例文

「そのコンピュータはルートキットに感染していたから、ウイルススキャンでは見つけられなかったんだ。」

疑問

Q: なぜルートキットは見つけにくいのですか?

A: OSの中核部分に組み込まれてしまうため、通常のセキュリティソフトでは検知できないことが多いからです。

Q: ルートキットはどのようにして侵入してくるのですか?

A: メールの添付ファイルや、不正なウェブサイトのスクリプトなどから侵入することがあります。

Q: 一度感染したらどうすればいいですか?

A: 完全に除去するにはOSの再インストールが最も確実です。バックアップも感染している可能性があります。

Q: セキュリティ対策で防げますか?

A: ある程度は可能ですが、ゼロデイ攻撃など新しい手口では防ぎきれないこともあるため、複数の対策を組み合わせることが大切です。

Q: ルートキットはどこで使われやすいですか?

A: 個人のパソコンよりも、企業のサーバーや政府のネットワークなど、重要な情報が集まる場所が狙われやすいです。

理解度を確認する問題

次のうち、ルートキットの説明として最も適切なものはどれか?

A. パスワードを破るためのツール
B. システムへの不正アクセスを検知するソフトウェア
C. システム内部に潜伏し、不正行為を隠ぺいするツール群
D. ネットワーク上のトラフィックを監視するツール

正解:C

関連論文や参考URL

“Rootkits: Attacking and Defending the Kernel”

解説:

この論文では、ルートキットがどのようにカーネルに侵入するか、またそれを検出・防御する技術について解説されています。

結果:

防御側がいくら対策を講じても、新たな技術でルートキットがそれを回避する「いたちごっこ」が続いていることが明らかになりました。

まとめ

ルートキットは、攻撃者がPCに侵入した後、自分の存在を隠すためのソフトウェアです。
管理者権限を奪い、不正操作を長期間行えるようにします。
セキュリティソフトでは見つけにくく、非常に危険です。

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