シェープファイル（Shapefile）

地図上の情報（場所や形）をデジタルで表したファイル形式のこと

簡単な説明

シェープファイルってのは、「地図の絵」と「その説明書き」をセットにしたデータだよ。
川とか道とかビルとかをパソコンで地図っぽく描くために使う。
ただし、1個じゃなくて何個かファイルまとめて使うから、ちょっとだけ取り扱い注意って感じ！

由来

シェープファイルは、1990年代にアメリカのESRI社（エズリ社）が開発しました。地理情報システム（GIS：Geographic Information System）という、地図データをコンピューターで管理・分析する技術の中で使われます。

具体的な説明

シェープファイルとは、地物（ちぶつ）＝地図上のオブジェクト（例：川、道路、建物など）の位置と形、属性情報を保存するためのファイル形式です。

実は「1つのファイル」ではなく、複数の関連ファイル（.shp、.shx、.dbf など）で構成されていて、それぞれ違う役割を持っています。

たとえば、市の地図をデジタルで作りたいとします。川や道路、建物を一つ一つ形で描いて、名前や種類も記録したい。そんなときにシェープファイルを使うと、それぞれの形（線、点、多角形）と情報（名前、種類、住所など）をまとめて管理できます。

.shp：図形データ（形そのもの）
.shx：図形データのインデックス（検索用）
.dbf：図形にひも付けられた属性情報（名前など）

シェープファイルは、GISにおけるベクターデータフォーマットの一つで、形状を**点（Point）、線（Polyline）、ポリゴン（Polygon）**の形式で表現します。属性情報は、DBASE形式（.dbf）で保持され、データベースと連携して地物に対する詳細な記述が可能です。

実際にGISソフト（例：QGIS）を用いてシェープファイルを読み込むと、視覚的に地図上の構造物の位置・形を確認できます。また、属性テーブルを開くことで、各地物が持つ属性（例：橋の名前、長さ、建設年など）を確認できます。

このように、空間情報と属性情報の融合によって、さまざまな地理分析が可能になります。

例文

「この川の名前と長さを教えて」と聞かれたとき、シェープファイルをGISソフトに読み込めば、川の形とともに『〇〇川・長さ3.2km』と表示されます。

疑問

Q: シェープファイルは1つのファイルじゃないのですか？

A: いいえ、少なくとも3つのファイル（.shp、.shx、.dbf）が必要です。それぞれ役割が異なるため、セットで使う必要があります。

Q: どんなソフトでシェープファイルを開けますか？

A: 無料のGISソフト「QGIS」や、有料の「ArcGIS」で開いて編集・分析ができます。

Q: 地図データの保存には他の形式もありますか？

A: はい、GeoJSONやKMLなど、WebやGoogle Earthで使いやすい形式もあります。

Q: シェープファイルに画像は入れられますか？

A: 基本的には画像は入りません。図形（点、線、面）と文字情報だけです。

Q: 日本の地図のシェープファイルはどこで手に入りますか？

A: 国土地理院や各自治体のオープンデータサイトで無料配布されています。

Q: シェープファイルは何を保存するためのファイル形式ですか？

A: 地図上の形（点、線、面）と、その形に関する情報（名前や長さなど）を保存するためのファイル形式です。

Q: シェープファイルの「属性情報」とは何ですか？

A: 地図上の形に付け加える情報（例えば「この道路の名前は○○通り」「長さは2km」など）のことです。

Q: どうしてシェープファイルは複数のファイルに分かれているのですか？

A: 形と情報を効率よく管理するためです。データの量が多くても素早く読み込めるように設計されています。

Q: シェープファイルに時間情報（いつ作ったか）を記録できますか？

A: 属性情報に自分で日付の項目を作れば、時間情報も記録できます。

理解度を確認する問題

シェープファイルに関する説明として正しいものはどれか。

A. 画像データのみを格納するファイル形式である
B. 一つのファイルで全ての情報を管理できる
C. 地物の形と属性情報を別ファイルで管理する
D. Excel専用の地図データ形式である

正解：C

まとめ

シェープファイルとは、地図上の「点」「線」「面」と、それに付随する情報を記録するファイル形式です。
複数のファイル（.shp, .shx, .dbf）で構成され、GISソフトで地図データを扱うときに使われます。
1990年代にESRI社が開発し、建設、都市計画、防災など幅広い分野で活用されています。