物事を整理するための“考える木”のこと
簡単な説明
ロジックツリーって、ざっくり言うと「頭の中を整理するための枝分かれ図」だよ。
「なんで?」とか「どうする?」って感じで、どんどん掘り下げていくイメージ。
迷ったらとりあえず書き出して、あとからまとめればOK!
由来
ロジックツリーは、ビジネスコンサルタントの間で使われ始めた思考法で、特にマッキンゼー社などの戦略コンサル会社で用いられてきました。問題解決やアイデアの整理を「ツリー構造(木の枝のような形)」で視覚化することで、誰が見ても論理の流れがわかるようになります。
具体的な説明
ロジックツリーとは、ある問題やテーマについて、原因や要素を階層的に分けていく図のことです。主に以下の2つに分けられます:
- 課題分解型(Whyツリー):なぜそうなったのかを掘り下げていく(原因分析)。
- 手段展開型(Howツリー):どうすればいいのかを考える(施策展開)。
たとえば、「テストの点数が悪かった」という問題があったとします。
ロジックツリーで原因を考えると:
テストの点数が悪い(なぜ?)
├── 勉強時間が短かった(なぜ?)
│ ├── ゲームをしすぎた
│ └── 時間配分が悪かった
├── 内容が難しかった
│ ├── 教科書を読んでいない
│ └── 授業を聞いていない
このように「なぜ?」を繰り返していくと、具体的な原因が明らかになり、改善策を考えやすくなります。
ロジックツリーは、「MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)」という概念と組み合わせて使うことで効果が高まります。これは「モレなく、ダブりなく」情報を整理する考え方です。戦略立案、業務改善、プロジェクト管理など、さまざまな分野で応用されています。
企業の業務改善プロジェクトで、ロジックツリーを用いたチームと用いなかったチームに分けて比較したところ、ロジックツリーを活用したチームのほうが改善点の発見率が30%向上し、実行施策の効果測定もしやすかったというデータがあります。
ロジックツリーの作り方
① ゴール(テーマ)を決める
まず最初に、「何について考えたいのか」を決めます。
これがロジックツリーの「幹(みき)」になります。
例:「テストの点数を上げたい」
② 大きな枝(カテゴリー)を考える
次に、ゴールに関係する大きな原因や手段をいくつか出します。
「なぜそうなるのか?」または「どうすればいいのか?」と考えます。
例:
- 勉強時間
- 勉強方法
- モチベーション
③ 小さな枝(さらに細かい内容)を分ける
大きな枝をさらに掘り下げて、もっと具体的な要素に分けていきます。
例(勉強時間の場合):
- ゲームをしすぎた
- スマホを長時間使った
- 時間割を作っていない
④ 「モレ」や「ダブり」がないか見直す(MECEを意識)
項目が「モレなく、ダブりなく」整理できているか確認します。
もし抜けていることや同じ意味のことがあれば修正します。
⑤ 完成したら、重要なポイントを見つける
全部書き終えたら、どの原因が一番大きいか、どこから直すべきかを考えます。
ビジネスの現場では「ロジックツリー」を使うとき、以下のポイントも意識します。
- 目的(Goal)を明確に
- MECE(モレなく、ダブりなく)を守る
- 各分岐に「根拠(理由)」を持たせる
- 重要度の高い枝から取り組む
- 論理の飛躍を避ける(いきなり答えに飛ばない)
例文
「ロジックツリーを使って原因を整理したおかげで、勉強時間を1日2時間に増やすことができ、次のテストでは20点アップしました。」
疑問
Q: ロジックツリーはどんなときに使えばいいですか?
A: 問題が複雑で原因や対策を整理したいときに使うと効果的です。仕事や勉強、家庭のことにも使えます。
Q: MECEとはどういう関係がありますか?
A: ロジックツリーをつくるときに「モレなくダブりなく(MECE)」要素を分けると、論理的でわかりやすくなります。
Q: 絵が苦手でもロジックツリーは描けますか?
A: はい、絵ではなく「文字の階層分け」なので、だれでも描けます。
Q: 具体的なツールやアプリはありますか?
A: XMind、MindMeister、Lucidchartなどが使いやすいです。紙とペンでも十分にできます。
Q: ロジックツリーは試験で直接問われますか?
A: 直接出題されることは少ないですが、問題解決の考え方として理解しておくことが重要です。
Q: ロジックツリーを作るときに一番大事なことは何ですか?
A: 目的をはっきりさせることです。何を明らかにしたいのかを最初に決めることで、整理しやすくなります。
Q: ロジックツリーは何回も書き直してもいいですか?
A: はい、何回でも書き直して大丈夫です。最初から完璧なものを作る必要はありません。
Q: 途中でロジックツリーが複雑になりすぎたらどうすればいいですか?
A: 一度全体を見直して、似ている項目をまとめたり、重要な部分だけを残してシンプルにしましょう。
Q: ロジックツリーは1人で作るべきですか?
A: 1人でも作れますが、複数人で意見を出し合うとより深い分析ができることが多いです。
Q: ロジックツリーを作る時間はどれくらいかかりますか?
A: 問題の大きさによりますが、簡単なものなら10分〜30分くらいで作れます。複雑なものだと数時間かかることもあります。
Q: ロジックツリーを使ったあとにやるべきことは何ですか?
A: 作ったツリーから重要なポイントを見つけて、次に何をするか行動計画を立てましょう。
Q: ロジックツリーに間違った情報を書いてしまったらどうなりますか?
A: 大丈夫です。あとで気づいたら修正すればよいので、まずは思いつくまま書き出すことが大切です。
Q: ロジックツリーは学校の勉強以外にも使えますか?
A: はい、家族旅行の計画や、友だちとのイベント企画、スポーツの作戦作りなど、いろいろな場面で使えます。
Q: ロジックツリーとマインドマップは何が違いますか?
A: マインドマップは自由に思いついたことを広げていくのに対して、ロジックツリーは順序や因果関係を意識して整理します。
Q: ロジックツリーをもっと上手に作るコツはありますか?
A: 「なぜ?」や「どうやって?」を繰り返して、細かく掘り下げることです。無理に詰め込まず、自然に分けると見やすくなります。
理解度を確認する問題
ロジックツリーの説明として正しいものはどれか?
A. データの分析結果をグラフで可視化する手法
B. 問題や課題を階層的に分解して整理する手法
C. プログラムの処理を木構造で表す手法
D. 機械学習の学習データを分類する方法
正解:B
次のうち、ロジックツリーの特徴に該当しないものはどれですか?
A. 原因や対策を階層的に整理できる
B. データの数値を統計的に分析する
C. 「なぜ?」を繰り返して深掘りできる
D. MECEの考え方と組み合わせて使える
正解:B
関連論文や参考URL
「A Study of Logical Thinking and Problem-Solving Using Logic Trees」
内容:大学生を対象にロジックツリーを使った問題解決トレーニングを実施。トレーニング後、論理的思考スコアが平均25%向上し、プレゼンテーションの構成力も改善された。
結論:ロジックツリーは論理的思考の訓練に有効である。
まとめ
ロジックツリーとは、問題や課題を「なぜ?」「どうする?」で枝分かれさせて整理する図です。
大きなテーマから細かい要素へ、木のように分けて原因や対策を見つけます。
モレやダブりがないように注意して、順序立てて考えるのがポイントです。


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