仕事の流れを図や言葉で見えるようにすること
簡単な説明
業務プロセスのモデリングってのは、
「この仕事、誰が何してんの?どこムダ?」を図にして見える化すること。
バラバラだった流れを整理して、スムーズに回るようにするための“仕事の地図”みたいなもん!
由来
企業や組織では、毎日たくさんの仕事が行われています。これらの仕事(業務)は複雑で、どこでどんな作業が行われているのか、誰が何を担当しているのかが見えにくくなることがあります。
そこで、「業務プロセスのモデリング(Business Process Modeling)」という手法が生まれました。これは、仕事の流れや順番、人の動き、使うシステムなどを図や文章で整理し、分かりやすくする技術です。
具体的な説明
業務プロセスのモデリングとは、会社や組織で行われている仕事の手順や流れを、図やモデルを使って表現することです。これにより、ムダを発見したり、仕事の効率を上げたりすることができます。
たとえば、商品をネットで注文してからお客様に届くまでの流れを考えてみましょう。
- お客様が注文する
- 注文を確認する
- 在庫があるか確認する
- 商品を梱包する
- 配送業者に渡す
- お客様に届く
この流れを図にすると、どこに問題があるか、どこを改善できるかが見えてきます。これが業務プロセスのモデリングです。
業務プロセスのモデリングは、業務分析(Business Analysis)の一環として用いられ、BPMN(Business Process Model and Notation)という国際的な表記法が使われることが多いです。
BPMNは、開始点・終了点、タスク、分岐、結合などをアイコン化し、業務の一連の流れを視覚的に示します。
ある物流会社で、商品が届くのに平均5日かかっていました。そこで、BPMNを使って業務プロセスを可視化してみると、「注文確認」と「梱包」の間に2日間の待機時間があることがわかりました。
この部分を自動化することで、全体の配送時間が5日→3日に短縮され、顧客満足度も上がりました。
例文
「新しく入ったアルバイトに仕事を教えるとき、業務プロセスのモデリングを使って図で説明すると、すごくわかりやすかったです。」
疑問
Q: 業務プロセスのモデリングと業務フロー図は違うのですか?
A: 基本的には似ていますが、モデリングはより詳細で、業務の構造や関係性も含めて設計します。業務フロー図は手順の流れに特化した図です。
Q: 業務プロセスをモデリングするメリットは?
A: 問題点の発見、効率化、新人教育、システム導入時の仕様書作成など、たくさんのメリットがあります。
Q: モデリングを誰が行うのですか?
A: 主にシステムエンジニアや業務改善担当者、業務部門のリーダーが行います。ITパスポートではその基礎が問われます。
Q: モデリングはどれくらい細かくするのが良いのですか?
A: 目的により異なりますが、全体が把握でき、改善点が明らかになるレベルが望ましいです。細かすぎても逆にわかりづらくなります。
Q: 「As-Is」と「To-Be」ってなんですか?
A: 「As-Is」は現在の業務の流れ、「To-Be」は理想的な(あるべき)業務の流れを表します。両方をモデリングして比較し、改善点を探します。
Q: 業務プロセスのモデリングとBPMNは同じ意味ですか?
A: いいえ、違います。
業務プロセスのモデリングは「仕事の流れを見える化する活動全体」を意味します。
BPMNはその活動で使う「図の描き方(記法)」のひとつです。
Q: 業務プロセスのモデリングにはBPMNしか使えませんか?
A: いいえ、他にも方法があります。
例えば「業務フロー図(フローチャート)」「UMLアクティビティ図」など、目的に応じてさまざまな図の形式が使われます。
BPMNはその中でもビジネス向けに特化した表現方法です。
理解度を確認する問題
業務プロセスのモデリングを行う目的として最も適切なものはどれか?
A. 情報システムのバージョンを確認するため
B. 業務の手順や流れを明確にし、改善点を見つけるため
C. インターネットの通信速度を計測するため
D. セキュリティポリシーを作成するため
正解:B
関連論文や参考URL
「Business Process Modeling as a Foundation for IT Systems Design」
概要:業務プロセスを正しくモデリングすることで、ITシステム設計の効率が大幅に向上することを示した研究です。
結果:BPMNを導入した企業では、業務システムの開発期間が平均で25%短縮されました。
まとめ
業務プロセスのモデリングとは、仕事の流れや手順を図や文章で見える化することです。
問題点を発見し、効率化や改善を行うための出発点になります。
図の表記方法としてはBPMNが代表的で、業務分析やシステム設計にも活用されます。


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