エンドユーザー自身が自分でアプリやシステムを作ったり操作できる仕組みのこと
簡単な説明
EUCってのは、ITのプロじゃなくても、自分でパソコン使って仕事を回せるって話。
たとえばExcelで売上グラフ作ったり、アプリなしでアンケート作れたり。
いちいちIT部門に頼まなくていいから、仕事がサクサク進むってワケ!
由来
EUCは1980年代にパソコンの普及が進んだことを背景に登場しました。
それまでは、ITシステムは専門家(システムエンジニア)が作るものでしたが、
「自分の仕事は自分で効率化したい」という現場の声から、現場の人=エンドユーザーがITを活用するようになったのです。
具体的な説明
「EUC」とは、IT部門に頼らなくても、業務部門の人たち(経理や営業など)が自分たちでパソコンやソフトを使って仕事を進められるようにする考え方です。
たとえばExcelで売上表を作ったり、Googleフォームでアンケートを取ったりするのもEUCの一種です。
EUC(エンドユーザコンピューティング)は、エンドユーザー(=情報システムの利用者)が、プログラマーやシステム管理者などの専門家に頼らずに、自らコンピュータを使って問題解決を行うことです。
表計算ソフト、データベースソフト、ワークフローアプリなどの普及により、業務部門の人たちでもある程度のIT処理ができるようになっています。
情報システム論においてEUCは、「情報システムの民主化」とも呼ばれ、企業のITガバナンスの視点からも重要視されています。
適切なEUCの実施は、IT部門の負荷軽減と業務部門の柔軟性向上をもたらす一方で、セキュリティ管理やデータ品質に課題を生じやすく、IT統制(IT Governance)とのバランスが問われます。
例文
「営業部の田中さんは、売上管理表を自分でExcelで作り、毎週の会議で即座に分析できるようにした。これにより、IT部門に頼むことなく自分の判断で動けるようになった。これがEUCの代表的な使い方です。」
疑問
Q: EUCは誰でもできるのですか?
A: はい、基本的なITリテラシーがあれば、誰でも取り組むことができます。ただし、セキュリティやデータ管理の知識も必要です。
Q: EUCを使うとIT部門はいらなくなりますか?
A: いいえ、IT部門はシステムの全体管理やセキュリティの確保などで引き続き重要です。役割分担が変わるだけです。
Q: EUCで作ったファイルに問題が出たときは誰が責任を持つのですか?
A: 原則として、作成したエンドユーザーが責任を持ちますが、企業のルールで管理体制を整えるのが一般的です。
Q: EUCはどんなツールが対象ですか?
A: Excel、Access、Googleスプレッドシート、Power Apps、kintone、ノーコードツールなどが対象です。
Q: EUCを進めると何が良くなりますか?
A: 業務スピードが上がり、現場での判断が速くなります。また、現場のアイデアをすぐに形にできます。
理解度を確認する問題
次のうち、EUC(End User Computing)の特徴として最も適切なものはどれか。
A. IT部門の担当者がすべてのアプリを開発すること
B. 利用者が自ら業務に必要な処理をITツールで行うこと
C. 外部のITベンダーにシステムをすべて外注すること
D. クラウドサービスの利用を禁止すること
正解:B
関連論文や参考URL
「EUCによる業務改革とIT統制の課題(経済情報学会誌 2021年)」
内容:企業におけるEUCの導入事例とその影響を分析。
結果:EUCの導入により、業務効率は改善されたが、一方でセキュリティ事故のリスクが高まる事例もあり、統制の重要性が指摘されています。
まとめ
EUC(End User Computing)は、専門知識がない人でもITツールを使って業務を進められる仕組みです。
Excelやノーコードツールを使って、自分でデータ分析や業務効率化ができます。
ただし、セキュリティや管理のルールを守ることが重要です。


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