本人拒否率(FRR)

FRR セキュリティ
FRR

本人なのに「本人じゃない」と判定されてしまう割合のこと

簡単な説明

顔認証とか指紋認証で、ちゃんと本人なのに「違う人です」ってはじかれちゃうやつの割合。
スマホの顔認証が寝起きでうまくいかないときとかがそれ!
認証が厳しすぎるとこの数値が高くなります。

由来

この用語はバイオメトリクス認証(生体認証)の分野で登場しました。
技術が進むにつれて、セキュリティと利便性のバランスを取る必要が出てきて、この「本人拒否率(FRR)」と「他人受入率(FAR)」の管理が重要になっています。

具体的な説明

本人拒否率とは、生体認証やパスワードなどの認証システムで、正しい本人であるにもかかわらず、認証に失敗する確率のことです。
「False Rejection Rate(FRR)」とも呼ばれ、認証精度を測る重要な指標です。
本人に不便を与えるため、できるだけ低くすることが求められます。

例えば、指紋認証付きのスマートロックを使っていて、自分の指で開けようとしても、乾燥や傷で認識されずに開かないことがあります。
このように「本人なのに通らない」ケースが増えると本人拒否率が高いということになります。
一般的に、本人拒否率は1%以下に抑えることが理想とされています。

本人拒否率(False Rejection Rate: FRR)は、バイオメトリクス認証評価における主要指標の一つであり、True PositiveとFalse Negativeの分類精度を元に算出されます。
具体的には、FRR = FN / (TP + FN) で表され、システムのユーザビリティ指標としても活用されます。
低FRRは利便性の向上を示すが、同時に他人受入率(FAR)とのトレードオフ関係があるため、調整が求められます。

あるスマートフォンの顔認証において、1000回の認証試行のうち、本人が顔を向けて正常に認証された回数が980回、失敗が20回だった場合、FRR(本人拒否率)は2%になります。
この実験では、照明条件や顔の角度が拒否の主な原因であり、環境対応力が認証精度に強く影響するという結果が出ました。

例文

「このスマホ、顔認証の本人拒否率が高すぎて、朝は全然ロック解除できないよ!」

疑問

Q: 本人拒否率が高いと、どんな問題がありますか?

A: 正しい本人が使いたいときに認証に失敗し、使いにくくなります。ユーザーのストレスや、業務遅延の原因になります。

Q: 本人拒否率はゼロにできますか?

A: 技術的に完全にゼロにするのは困難です。ゼロに近づける努力はされていますが、環境や個人差でどうしても誤判定が起こります。

Q: 他人受入率(FAR)との関係は?

A: トレードオフの関係です。本人拒否率を下げると他人を通しやすくなり(FAR上昇)、セキュリティが下がる可能性があります。

Q: どんな対策がありますか?

A: 環境を整える(明るさ、角度)、機器をアップデートする、多要素認証を導入するなどが効果的です。

理解度を確認する問題

次のうち、「本人であるにもかかわらず、認証に失敗する割合」を表す用語はどれか。

A. 認証率
B. 他人受入率(FAR)
C. 本人拒否率(FRR)
D. 誤認識率(ERR)

正解: C. 本人拒否率(FRR)

関連論文や参考URL

“A Survey on Biometric Authentication Systems and the Importance of FRR and FAR”

解説: この論文では、各種生体認証(顔、指紋、虹彩など)におけるFRRの影響を詳細に調査しています。
結果: FRRが高いと利用者の満足度が低下し、システム離脱率が増加することが分かっています。FARとの最適バランスがUXの鍵とされています。

まとめ

本人拒否率とは、認証システムが正しい本人を誤って拒否してしまう確率を示します。
これは特に指紋・顔・虹彩認証などの生体認証システムで使われ、使い勝手に大きく影響します。

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