同じIDカードで入退室を正しい順番でしないとドアが開かない仕組みのこと
簡単な説明
「入るときピッ、出るときもピッ!出てないのにまた入ろうとしてもダメだよ」っていうルール。友達にカード貸して、みんなで勝手に入るのを防いでくれるやつです。
由来
アンチパスバックは1980年代の企業向けセキュリティの中で登場しました。不正な入退室(カードの貸し借りなど)を防ぐため、アクセスコントロールの仕組みに取り入れられました。現在は多くのオフィスビル、研究施設、データセンターなどで利用されています。
具体的な説明
アンチパスバックとは、アクセス制御システムで「入ると出る」の順番を守らせる機能です。これにより、一度入った人が出るまで再入室できず、他人とのカードの共有や使い回しを防止できます。
たとえばあるオフィスに入るとき、IDカードをかざして中に入ります。このときアンチパスバックが働いていると、そのカードで退室操作(出口でかざす)をしない限り、もう一度入り口でカードをかざしても扉は開きません。これにより、誰かにカードを渡して不正に入室されることを防げます。
アンチパスバックは物理的アクセス制御の論理制御ルールであり、状態遷移(Finite State Machine)を用いてユーザーの位置(外・中)を管理します。ユーザーが「入室状態」のとき、再び「入室要求」を行ってもアクセス拒否されます。このように、状態に応じてアクセス可否を切り替えることにより、認証済みIDの不正流用を抑止します。
例文
「このオフィスはアンチパスバックが設定されてるから、一度中に入ったら、外に出ないとまた入れないんだよ。」
疑問
Q: アンチパスバックは共連れ防止になりますか?
A: 完全な共連れ(Tailgating)防止にはなりませんが、ある程度の抑止効果はあります。
アンチパスバックは「1枚のカードを使い回す行為」を防ぐ仕組みですが、共連れは「認証なしの人が後ろから一緒に入る行為」です。共連れを防ぐには、エアロック(2重扉)やセキュリティゲート、監視カメラ、有人監視などと組み合わせる必要があります。
Q: アンチパスバックって、どんなときに使われるのですか?
A: 主にオフィスや研究施設などで、セキュリティ強化のために使われます。
Q: もし出口でカードをかざすのを忘れたらどうなりますか?
A: システム上はまだ「中にいる」と判断されるため、再入室できません。
Q: 誰かにカードを貸してもばれませんか?
A: アンチパスバックがあれば、貸した人が出る前に他人が入れないので、ばれます。
Q: この機能はすべての施設で使われているのですか?
A: 必ずしも全てではありません。施設のセキュリティポリシーによります。
Q: 解除することもできますか?
A: 管理者が設定を変えれば解除できますが、セキュリティが下がります。
理解度を確認する問題
アンチパスバック機能の目的として最も適切なものはどれか。
A. 電源の節約をするため
B. カードの読み取り速度を上げるため
C. 不正な入退室を防止するため
D. エレベーターの速度を制限するため
正解:C
関連論文や参考URL
“Anti-Passback Control Mechanism for Secure Access Systems”(2020年、International Journal of Security & Networks)
解説: この論文ではアンチパスバック機能のロジックと、カードの不正使用を防ぐ効果をモデル化。
結果: 条件付き状態遷移モデルを用いることで、システムが99%以上の不正再入室を防げると結論づけられています。
まとめ
- アンチパスバックは入退室管理システムのセキュリティ機能です。
- 一度入室した後は退室しないと、同じカードで再び入室できません。
- 不正なカードの使い回しや共連れを防ぐのが目的です。


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