セキュリティに関するデータを集めて、監視・分析する仕組みのこと
簡単な説明
SIEMってのは、いろんな機器のログを集めてまとめて見る仕組みだよ。
ヤバそうな動きがあったら「怪しいよ!」って教えてくれるセキュリティのお助けマン。
会社とかで、変なアクセスにすぐ気づけるように使われてるんだ。
由来
SIEMは「Security Information and Event Management(セキュリティ情報およびイベント管理)」の略です。
2000年代前半から、企業内の情報セキュリティが複雑になる中、ログ(記録)の管理と分析を一元化したいというニーズが高まり、SIEMという分野が生まれました。
具体的な説明
SIEMは、サーバやパソコン、ネットワーク機器、ファイアウォールなどからのログ(操作記録や通信記録)を集めて分析します。
これにより、ウイルス感染や不正アクセスなどのセキュリティ上の問題を早期に発見することができます。
たとえば、会社のネットワークに100台のパソコンがあり、それぞれが毎日1万件のログを出すと、1日で100万件のログになります。
この大量のデータを人の目で確認するのは不可能ですが、SIEMは自動で異常なパターンを検出できます。
例えば、深夜に普段ログインしない人がアクセスしたり、大量のファイルが外部に送信された場合、SIEMが「これは怪しい」と警告してくれます。
IEMは、以下の2つの機能を統合しています。
- SIM(Security Information Management)
ログの保存・集約・検索・レポート生成などを行います。 - SEM(Security Event Management)
リアルタイムでログを監視し、アラートを出します。
SIEMは機械学習やルールベースのアルゴリズムを使い、通常とは異なる振る舞い(異常値)を検出します。
たとえば、ベースライン(通常の行動)と比べて異なる通信を検出する異常検知手法が使われます。
例文
「会社では、すべてのパソコンとサーバのログをSIEMで監視しているので、不正アクセスがあったらすぐに気づけるようになっています。」
疑問
Q: SIEMとファイアウォールの違いはなんですか?
A: ファイアウォールは通信を制御する装置ですが、SIEMはその記録(ログ)を集めて分析・監視する仕組みです。
Q: SIEMはどんな企業が使っていますか?
A: 金融機関や大企業だけでなく、最近は中小企業や病院、学校でも導入されています。
Q: SIEMは人工知能を使っていますか?
A: 一部の高度なSIEMは、AIや機械学習を使って異常を検知しています。
Q: SIEMはリアルタイムで警告してくれるのですか?
A: はい、SEMの機能を使ってリアルタイムに異常を検知し、アラートを出すことができます。
Q: SIEMで検出できない攻撃もありますか?
A: はい、ログに現れない攻撃や、非常に巧妙な攻撃は検出が難しい場合もあります。
理解度を確認する問題
SIEMの主な役割として最も適切なものはどれか。
ア. コンピュータウイルスを駆除する
イ. パスワードの定期変更を促す
ウ. セキュリティに関するログを収集・分析して異常を検知する
エ. 不正コピーを防止するためにファイルを暗号化する
正解:ウ
関連論文や参考URL
“An Evaluation of Machine Learning Techniques for Intrusion Detection using SIEM”(2022年)
内容:
複数の機械学習アルゴリズム(Random Forest、SVM、Deep Learning)を使って、SIEMによる侵入検知の精度を比較した論文です。
結果:
- Deep Learningを使ったSIEMは95%以上の精度で不正アクセスを検出できました。
- ただし誤検知(False Positive)が多く、調整が必要なことが分かりました。
まとめ
SIEM(Security Information and Event Management)は、セキュリティ関連のログを一元的に収集・分析するシステムです。
不正アクセスや異常な動きをリアルタイムで検知し、アラートを発します。
大量のログから脅威を見つけ出し、企業の情報セキュリティを強化します。


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