コードレビュー

code review システム開発技術

他の人が書いたプログラムのコードをチェックして問題点を見つけ、品質を高める作業のこと

簡単な説明

コードレビューってざっくり言うと、「他の人が書いたコードをみんなでチェックして、変なとこないか見る作業」だよ。
ミスを早めに見つけたり、「もっとこう書いた方がいいよ」ってアドバイスしたりする感じ。
チームでいいモノ作るための”ダブルチェックタイム”って思えばOK!

由来

コードレビューは1970年代にソフトウェアのバグ(不具合)が多発したことから、「コードを書くときはチェックが必要だ」という考え方が広まり始めました。これは製品の品質保証活動の一環であり、バグの早期発見開発者間の知識共有を目的としています。

具体的な説明

コードレビューでは、プログラムの正しさ(バグがないか)、わかりやすさ(読みやすさ)、保守性(あとで修正しやすいか)、セキュリティ、パフォーマンスなどがチェックされます。レビューは1人でも複数人でも行えます。

たとえば、ある開発者がWebアプリのログイン機能を作ったとします。このとき、他の開発者がそのコードを見て、

  • パスワードを暗号化しているか?
  • 入力チェックは適切か?
  • 無駄な処理や読みにくい記述はないか?

などを確認します。このような第三者の目で確認することで、ミスに気付きやすくなり、品質の高いソフトウェアが作れるようになります。

ソフトウェア工学の分野では、コードレビューは「静的テスト」の一つです。バグの70%以上は設計や実装時に入り込むため、動かす前にコードを見ることでコストを抑えられます。IEEEの調査では、コードレビューによるバグ発見率は最大で65%に達するとされています。

米国NASAのソフトウェア工学研究で、同じコードを3つのチームが書いた場合、コードレビューをしたチームは、していないチームと比べてバグの数が30%以上少なかったという結果があります。また、コードレビューを行ったチームは再利用性の高いコードを書いていたことも分かりました。

例文

「A君が書いたプログラムを、BさんとCさんがコードレビューして、ミスを見つけて直したおかげで、システムが無事に動いたね!」

疑問

Q: コードレビューはどんなタイミングで行いますか?

A: 通常は、機能の実装が完了した直後に行います。また、大きなリリース前にも行われます。

Q: コードレビューを行うと時間がかかって非効率ではないですか?

A: 一見非効率に見えますが、後からバグを直すコストのほうが10倍以上かかるため、実は効率的です。

Q: コードレビューはプログラムを動かさなくてもできますか?

A: はい、動かさずにコードだけを見て行います。これは「静的テスト」と呼ばれます。

Q: 誰がコードレビューを行うのが理想ですか?

A: 同じチームのメンバーや、より経験のあるエンジニアが行うのが理想です。

理解度を確認する問題

コードレビューを行う主な目的として最も適切なものはどれか?

A. プログラムの実行速度を測定するため
B. 他のプログラムと連携させるため
C. コードの内容を他の人が確認し、品質を向上させるため
D. プログラムの利用者に使い方を説明するため

正解:C

関連論文や参考URL

《Best Kept Secrets of Peer Code Review》(SmartBear社, 2008)

この調査では、600以上のソフトウェア開発チームのコードレビュー実績を分析。
バグの平均発見率が60%を超えており、最も効果的なレビューは「1時間以内で、400行以下」のコードに対するものでした。

まとめ

コードレビューとは、他の開発者がソースコードをチェックし、ミスや改善点を指摘するプロセスです。
バグの早期発見や品質向上、チーム内の知識共有が目的です。
静的テストの一種で、ツールや対面で行うことがあります。

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