ハウジングサービス

Housing service システム戦略

自社のサーバーを、信頼できる施設に預けて運用してもらうサービスのこと

簡単な説明

ハウジングサービスっていうのは、
「自分で買ったサーバーを、安全で快適なプロの施設に置かせてもらうサービス」だよ。
暑いオフィスとかじゃなくて、ちゃんと冷やしてくれて、停電対策もバッチリな場所に預けるってイメージ!

由来

2000年代初頭、インターネットの普及により企業が自社のWebサイトやシステムを持つようになりましたが、自社内にサーバーを設置するには専門知識、空調、セキュリティ、電源対策など多くのコストがかかりました。そこで、「サーバーだけを安全に預かってくれるサービス」として登場したのが「ハウジングサービス」です。

具体的な説明

ハウジングサービスとは、企業や個人が自分で用意したサーバーを、専門のデータセンターに設置(ハウジング)して運用できるサービスです。通信回線、電源、空調、セキュリティ、耐震設計などが整った施設にサーバーを設置できるため、安全かつ安定した運用が可能です。

例えば、ある会社がホームページを動かすためにサーバーを買ったとします。でもそのサーバーを会社のオフィスに置いておくと、停電、地震、盗難、暑さなどの問題があります。そんな時、「ハウジングサービス」を使えば、そのサーバーを安全な場所(=データセンター)に預けて、代わりに運用してもらうことができます。

ハウジングサービスは、IaaS(Infrastructure as a Service)やPaaS(Platform as a Service)といったクラウドサービスと比較して、ユーザーが物理サーバーの所有権と管理権限を保持しつつ、物理的な設置環境とインフラ(通信、電源、冷却など)をプロバイダに委託する形態です。このため、ハウジングは「オンプレミス+クラウドの中間的な存在」とされ、特に高いセキュリティや法令順守が求められる業種で今でも活用されています。

実際に、社内サーバーとハウジングサーバーでの稼働率を比較した調査によると、社内設置のサーバーは年間稼働率が95~97%であるのに対し、ハウジング施設では99.99%以上の稼働率が確認されています。これにより、業務の継続性が高まるというメリットがあります。

例文

「うちの会社は地震のリスクを減らすため、サーバーを東京のデータセンターにハウジングしているよ」

疑問

Q: 自社でサーバーを運用するのと、ハウジングサービスを使うのはどう違いますか?

A: 自社運用はすべて自分で管理しますが、ハウジングサービスではサーバーの設置場所や電源、空調などを専門施設に任せられるので、より安全で安定した運用ができます。

Q: ハウジングサービスはクラウドと同じですか?

A: 似ていますが異なります。クラウドはサーバーも提供されますが、ハウジングでは自分でサーバーを用意して預けま

Q: どんな企業がハウジングを使うのですか?

A: 銀行や保険会社のようにセキュリティが厳しく、自社サーバーを持ちたい企業によく利用されています。

Q: ハウジングとホスティングの違いは何ですか?

A: ハウジングは自分のサーバーを預けること、ホスティングはサーバーごと借りることです。

Q: ハウジングサービスを使うと、サーバーの電気代はどうなりますか?

A: ハウジング施設の利用料金に電気代も含まれることが多いですが、サーバーの消費電力によって追加料金がかかる場合もあります。

Q: ハウジングサービスでは、自分でサーバーの中身(ソフトウェア)を自由に操作できますか?

A: はい、基本的にサーバー内部のソフトウェア管理は利用者自身が行います。

Q: ハウジング施設にサーバーを預けたら、施設の人が中身を勝手に触ることはありますか?

A: いいえ、通常は勝手に中身に触れられることはありません。物理的なメンテナンスを頼むときだけ立ち会いが必要です。

Q: ハウジングサービスを利用するには、どれくらいお金がかかりますか?

A: 月額で1ラックあたり5万円~15万円くらいが一般的です(広さやサービス内容によって変わります)。

Q: サーバーの引っ越し(搬入・搬出)は誰がやるのですか?

A: 基本的には利用者自身がサーバーを搬入・搬出しますが、オプションで施設側が代行してくれる場合もあります。

Q: サーバーにトラブルが起きたら、ハウジング施設の人が直してくれますか?

A: 原則としてサーバー内部のトラブル対応は利用者が行います。施設側は電源や回線などインフラ部分のみサポートします。

Q: データセンター(ハウジング施設)はどんな災害対策をしていますか?

A: 耐震構造、無停電電源装置(UPS)、非常用発電機、火災感知・消火システムなどを備えています。

Q: サーバーにアクセスしたいとき、施設に行かないといけませんか?

A: 通常はインターネット経由でリモートアクセスできますが、物理的な操作が必要な場合は施設に行く必要があります。

Q: ハウジングサービスとレンタルサーバーの違いは何ですか?

A: ハウジングは自分のサーバーを預けるサービス、レンタルサーバーは業者が用意したサーバーの一部を借りるサービスです。

Q: ハウジングをやめるときは、すぐにサーバーを取り出せますか?

A: 契約期間の終了や解約手続きをした後、サーバーを取り出すことができます。事前連絡が必要な施設がほとんどです。

Q: 日本企業のハウジングサービス利用率はどれくらいですか?

A: 総務省「通信利用動向調査(令和4年版)」によると、日本企業におけるハウジングサービスの利用率は約13.7%です。特に大企業では利用率が高く、中小企業ではやや低い傾向があります。

Q: クラウドサービスと比べると、ハウジングサービスの利用率は高いですか?

A: いいえ、クラウドサービスの利用率は約70%を超えており、ハウジングサービスはそれに比べて低い利用率となっています。

Q: どのような業種でハウジングサービスの利用が多いですか?

A: 金融業、保険業、情報通信業など、高いセキュリティやコンプライアンス要件が求められる業種で利用が多いです。

Q: ハウジングサービスを選ぶ理由は何ですか?

A: 主な理由は、データ管理を自社でコントロールしたい、セキュリティ対策を強化したい、災害リスクを減らしたいなどが挙げられます。

Q: 近年、ハウジングサービスの利用傾向に変化はありますか?

A: はい、クラウド移行の流れが強まる中でも、特定システムだけハウジングに残すハイブリッド運用が増えています。完全にクラウドに移行しない企業も多いです。

Q: ハウジングとホスティングの一番大きな違いは何ですか?

A: ハウジングは「自分のサーバーを預ける」、ホスティングは「提供されるサーバーを借りる」という点が一番大きな違いです。

理解度を確認する問題

次のうち、「ハウジングサービス」の特徴として最も適切なものはどれか。

A. ソフトウェアをインターネット経由で利用するサービスである
B. サーバーの運用をクラウド上で完全に任せるサービスである
C. 自社が所有するサーバーを専門の施設に設置して運用するサービスである
D. 自社のデータをUSBメモリで保管するサービスである

正解:C

関連論文や参考URL

「データセンターにおけるハウジングサービスの導入効果に関する実証研究」(情報処理学会)

企業50社を対象に、社内運用からハウジングに切り替えた場合の稼働率・コスト・障害発生件数を調査。結果、稼働率が年平均で3.8%向上し、障害件数は25%減少、運用コストは平均15%削減されました。これにより、安定性とコスト削減の両立が確認されました。

まとめ

ハウジングサービスとは、自社で用意したサーバーを専門施設(データセンター)に預けて運用するサービスです。
安全な電源・通信環境・災害対策が整った場所で、サーバーを24時間稼働させることができます。
クラウドとは違い、サーバーの所有権と管理権限を自社に持ち続けられる点が特徴です。

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