商品ができてお客さんに届くまでの流れを、自分の会社で全部やること
簡単な説明
垂直統合ってのは、「ぜんぶ自分でやっちゃおうぜ!」ってスタイル。
工場で作るだけじゃなく、材料の仕入れも、自分のお店で売るのも、ぜーんぶ自社でやる感じ。
たとえば、Appleがチップも作って、自分のApple StoreでiPhone売ってる…みたいなやつ!
由来
「垂直統合(Vertical Integration)」は、19世紀にアメリカの鉄鋼業者アンドリュー・カーネギーが、鉄鉱石の採掘(上流)から鉄道での輸送、製造、販売(下流)までを自社で管理したことで広まりました。
ITパスポートでは、「サプライチェーン(供給連鎖)」の中で、自社の影響力をどこまで伸ばすか、という文脈で出題されます。
具体的な説明
企業の活動は次のような流れがあります:
- 原材料の調達(上流)
- 製品の製造(中流)
- 輸送・物流(中〜下流)
- 商品の販売(下流)
このどこかの工程を買収・自社化することが垂直統合であり、
- 上流を買収するのも垂直統合
- 下流を買収するのも垂直統合 です。
たとえば、自動車を作っているメーカーが、
- 自分で鉄鋼会社(上流)を買収したら → 上流の垂直統合
- 自分でディーラー(販売店/下流)を買収したら → 下流の垂直統合
垂直統合は「企業が価値連鎖の中で複数の工程を自社で行う戦略」です。これにより、
- トータルのコストを削減
- 品質と納期の一貫管理
- 顧客ニーズへのスピード対応
といった利点があります。
特に下流統合では「消費者に直接アプローチできる」という点が大きなメリットです。
例文
「Amazonは、物流倉庫から配達まで自社で行うことで、垂直統合の下流を強化しています。」
疑問
Q: 販売店を買収するのも垂直統合になりますか?
A: はい。販売は製品の流れの“下流”なので、販売店の買収は下流の垂直統合になります。
Q: 上流と下流ではどちらの統合がよく行われますか?
A: 業界によりますが、近年は「下流統合」で顧客接点を握る企業が増えています(例:Appleの直営店など)。
Q: 下流を統合するメリットは何ですか?
A: 顧客との接点を自社で持てるため、ブランド戦略や価格調整を自由に行えます。
Q: 下流統合によってマーケティングにも影響はありますか?
A: はい。直接販売することで、顧客データを収集しやすくなり、マーケティング精度が向上します。
Q: コンビニが自社ブランド商品を売ってるのも垂直統合ですか?
A: はい、プライベートブランドは、製造~販売を自社で手がける例で、垂直統合の一例です。
理解度を確認する問題
次のうち「垂直統合」に該当するものを選びなさい。
A. 食品メーカーが同業の他社を買収する
B. 自動車メーカーがディーラーを買収する
C. 文具メーカーが家電量販店と提携する
D. コンビニがコーヒー豆の輸入業者を支援する
正解: B
関連論文や参考URL
“The Power of Vertical Integration: Upstream and Downstream Control in Strategy”
特にB2C市場では、下流を押さえる垂直統合が、ブランド力強化と顧客ロイヤリティ向上につながると分析。
まとめ垂直統合とは、製品の原材料調達から販売までを自社で行う経営戦略です。
上流(素材・製造)だけでなく、下流(販売・流通)を買収・自社化することも含まれます。
コスト削減や品質管理、顧客対応の強化が主な目的です。


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