ウェブサイトの「トラフィック(traffic)」とは、簡単に言えば サイトに訪れる人の数や流れ を意味します。SEOの現場では「どこから来た人なのか」「どんな行動をしたのか」まで分析することが重要です。アクセスが多ければ良い、という単純な話ではなく、検索からのオーガニックトラフィックをどう増やすかが成果を左右します。この記事では、トラフィックの種類や測定方法、そしてSEOとの関係をわかりやすく解説します。
定義
「トラフィックが多いサイト=SEOで高評価されるか?」という問いは、検索エンジンのランキング要因に「アクセス数」が直接入っているかどうかを意味します。結論から言うと、Googleはトラフィック量そのものをランキング要因にはしていません。
ざっくり言うと?
「人気店だからテレビに出る」のではなく、「料理が美味しいから人気店になる」イメージです。Googleは“美味しさ(コンテンツや利便性)”を評価していて、“来客数(トラフィック)”そのものは評価対象ではないのです。
具体的には?
Googleは「アクセス数そのもの」を直接評価することはありません。代わりに以下のような要素を通じて“人気のあるサイト”を間接的に把握しています:
- 検索結果でのクリック率(CTR)
- サイト名やブランド名での指名検索
- 他サイトからの被リンク(紹介・シェア)
- 記事のシェアや話題化による外部シグナル
つまり「トラフィックが多い」ことは評価対象ではなく、「トラフィックが生み出す行動やシグナル」がSEOに効いてくるのです。
メリット
実際にトラフィックが多いサイトは、SNSでのシェアや被リンクが自然に増える傾向があります。これらはSEO評価に直結します。つまり「トラフィックそのもの」は評価されなくても、「トラフィックが生み出す副次的なシグナル」はSEO的にプラスになります。
デメリット
「とにかくアクセスを集めれば上がる」と誤解すると、ターゲット外の大量アクセスや広告クリック狙いの流入を増やすだけになり、SEO成果には直結しません。むしろ直帰率や滞在時間が悪化すると逆効果になる場合もあります。
関連論文・メタ分析
“User Engagement Metrics and Search Rankings”
- 概要:CTRや滞在時間と順位の関係を調査
- 結果:直接のランキング要因ではないが、検索行動のデータと強く相関
- 解釈:トラフィック自体より、トラフィック後の行動(エンゲージメント)が重要
“The Relationship Between Web Popularity and SEO”
- 概要:アクセス数と被リンクの関係性を調査
- 結果:トラフィック増加は被リンク獲得の間接的要因となる
- 解釈:人気がSEOに“間接的に”寄与することが多い
Google公式の見解など
Googleは明確にこう述べています:
“Traffic data (such as Google Analytics data) is not used in Google’s ranking algorithms.”
参照URL: Google Search Central – Ranking Factors
つまり、Analyticsやアクセス数はランキング要因ではないと公式に否定しています。
Q&A
- Qトラフィックが多い=SEOで評価される?
- A
直接は評価されません。ただし副次的に被リンクやブランド検索を生み、間接的にはプラスになります。
- Q直帰率や滞在時間はSEOに関係ある?
- A
Googleは直接使わないと明言。ただしUX改善は結果的にSEO成果につながります。
- QSNSでバズってアクセスが増えるとSEOは上がる?
- A
直接は上がりませんが、リンクや言及が増えれば間接的に効果があります。
- Qペンギンアップデートでトラフィックが評価された?
- A
いいえ。評価されたのはリンクの質。不正リンクは減点され、結果的にトラフィックが減っただけです。
- Qじゃあトラフィックが多いとSEO的に有利じゃないの?
- A
直接は関係ありません。ただし多いほど自然なリンクやブランド検索が増えやすく、間接的に有利です。
- Qペンギンにやられたかどうかはどうやって確認?
- A
Search Consoleのリンクレポートや、ペンギン実装時期の急激なトラフィック減で判断できます。
- QGoogleはAnalyticsを見て順位を決めてる?
- A
いいえ。Analyticsのデータは一切使いません。
- Qじゃあどうやって人気を測るの?
- A
索結果でのクリック、リンク、ブランド検索などです。
- Qトラフィックが増えたら順位が上がる?
- A
直接は上がりません。間接的にリンクや言及が増えれば上がります。
- QCTRはランキング要因ですか?
- A
公式には明言されていませんが、ユーザーテストとして順位調整に使われるケースがあると考えられます。


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