他の人が持っていると欲しくなくなる心理のこと
簡単な説明
「みんなが持ってるなら、俺はいらんわ〜」っていう、ひねくれた買い物のクセ!それがスノッブ効果だよ!
由来
スノッブ効果は、ヴェブレン効果(見せびらかし消費)やバンドワゴン効果(みんなと一緒)と対になる概念で、逆バンドワゴン効果(anti-bandwagon effect)とも呼ばれます。
経済学者のハーヴェイ・ライベンシュタイン(Harvey Leibenstein, 1950年)が提示した理論で、消費者行動において「他者の消費行動」によって自分の欲求が変化する現象のひとつです。
具体的な説明
「スノッブ効果」という言葉は、社会心理学や消費者行動の研究から生まれました。
「スノッブ(snob)」という言葉は元々「気取った人」「他人よりも上だと思っている人」を意味するイギリス英語です。そこから派生して、「他人と違うものを持ちたい」という心理が消費行動にどう影響するかを研究する中で、この言葉が使われるようになりました。
スノッブ効果は希少性(scarcity)や差別化(differentiation)を求める動機から発生し、価格が高くなるほど「他人と違う」と感じて買いたくなる傾向もあります。
具体的な実験や観察手法と結論
実験例:
研究者はブランド品や一般商品を使って、次のような実験を行いました。
- あるブランドの限定バッグを被験者に提示
- 「このバッグは世界で5個しかありません」と伝えるグループと
- 「このバッグは100万人が持っています」と伝えるグループに分ける
結果:
限定された方を提示されたグループの方が、その商品に対して高い価値を感じ、購入意欲も強かったという結果が出ました。
これはスノッブ効果が「希少性=価値が高い」と感じさせることを示しています。
例文
「みんながあのスニーカーを履いてるから、私は違うデザインにする。被りたくないし。」
→これはスノッブ効果が働いている例です。
疑問
Q: スノッブ効果は他人と違いたいという気持ちだけですか?
A: 主に「希少なものが価値がある」と感じる心理も関係しています。他人と違うことで自分の価値を感じたい気持ちが含まれます。
Q: スノッブ効果とバンドワゴン効果はどう違うのですか?
A: バンドワゴン効果は「みんなが持っているから自分も欲しい」、スノッブ効果は「みんなが持っているなら欲しくない」という逆の心理です。
Q: スノッブ効果が強い人はどんな特徴がありますか?
A: 自分の価値を他人との違いで見せたい人や、流行をあえて避ける人に多い傾向があります。
Q: 高価な商品ほどスノッブ効果が起きやすいのはなぜですか?
A: 高価=少数の人しか買えない=希少価値がある、と感じるためです。
Q: 子どもにもスノッブ効果はありますか?
A: はい、たとえば「みんなが見てるアニメは見たくない」という態度もスノッブ効果の一例です。
理解度を確認する問題
スノッブ効果に該当する消費者行動として最も適切なものを選びなさい。
A. 人気のあるスマートフォンを買う
B. 多くの人が持っているバッグを避けてレアなブランドを選ぶ
C. テレビで紹介された商品を買う
D. SNSで話題のカフェに行く
正解: B
関連キーワード
- 希少性バイアス
- 見せびらかし消費(ヴェブレン効果)
- バンドワゴン効果
- 差異化動機
- 社会的アイデンティティ
関連論文
“Snob and Bandwagon Effects in Consumer Behavior”
内容の要約:
消費者行動における社会的影響を分類し、スノッブ効果とバンドワゴン効果が購入判断に及ぼす影響を理論的に整理。スノッブ効果は商品が「一般化」することで購買意欲が低下することを示した。
結論:
「他人と違う」ことで得られる満足感が、消費の強力な動機となることが分かった。
覚え方
「スノッブ=スノブ=”その服、みんな着てたらノブ(ノー)でしょ!」」
→みんなと同じじゃイヤ!という覚え方です。


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